メスキータ展
東京駅のステーションギャラリーで開催中の「メスキータ展」に滑り込みで行ってきました。
高いデザイン性と見るものを貫くような力強い木版画もさることながら、ドローイングの奇妙な世界観がすごく面白かった!
ここ数年で観た展覧会のなかでもかなり楽しかったかもしれない。
いや〜間に合ってよかった。
新生児は白黒のパッキリしたコントラストの絵を好むというので、我が子への誕生プレゼントにちょうどいいやとノートも買ってみました。わたしが使うけど
メスキータ(1868-1944)は日本ではあまり知名度のない作家ですが、オランダで版画家や画家、デザイナーとして活躍したアーティストです。だまし絵で知られるエッシャーの美術学校時代の先生で、彼に多大な影響を与えたといいます。
しかしメスキータはユダヤ人だったため、ナチスに拘束され収容所で殺害されてしまいます。
そのときエッシャーや友人たちがアトリエに残された作品を破壊されるギリギリで救い出し、戦後は展覧会を開くなどしてメスキータの作品を紹介し続けました。
日本では本展が初の大回顧展です。
強いコントラストと精密なデザインで描かれた木版画に対し、夢うつつで描かれたようなドローイングの歪んだデッサンと滲んだ色彩は、一人の人間の制作物としてはかけ離れているように見えます。
メスキータはいったいどのような人物だったのか、作品を観ていくうちにその人となりにどんどん興味がわきました。
しかし、そんな特異な人物の才能や人生のすべてが、突然踏みにじられ理不尽に失われてしまいます。なんて残酷なのか!
それでも戦時下の絶望的な状況のなかで、彼の作品と名を命がけで守った人たちがいて、彼らの強い意思のおかげで今わたしもメスキータを知り作品の前に立てたわけで。
人間は何を継いで生き、何を残して死ぬか、なんてことを考えさせられた展覧会でした。
東京ステーションギャラリーで8/18(日)まで。
かき氷にも足をのばす
お出かけその2。谷中のかき氷屋さん「ひみつ堂」にも行ってみました。
つねづね「荒川区に住んでる」と言っても「どこ?」とピンと来ない人には「消防署のほうから来ました」形式で「谷中があるほうから来ました」と無駄に嘯(うそぶ)くのですが、そうすると「あ〜、かき氷のお店があるよね!」と反応されることが多くて。
まあ夕焼けだんだんも住所的には荒川区だし……
こちらは日本にかき氷専門店がまだ3軒くらいしかなかったような頃から、かき氷一本で頑張っていらっしゃるお店とのこと。でも休日はいつも大行列なので、今まで一度も行ったことがなかったのでした。
今回はお盆前の平日の午前中だったので、スッと入れました。ラッキー。
ででーん。
日光の天然氷と国産の果物で作られた蜜の極上の一杯!
暑かったので夫とすごい勢いでしゃくしゃく食べました。天然氷は頭がキーンと痛くならないのが不思議です。口のなかでふわりと溶ける氷が美味しい。
とっても楽しいお店でしたが食べ終わったあとゆっくりできないので、氷いちごが1600円くらいで、タカノフルーツパーラーでのんびりパフェを食べられる価格とどっこいどっこいか……と思うとよほど「かき氷が食べたい!!」か「谷中に観光に来た!」というテンションじゃないと行けないお店かも……。
と、ケチな感想もよぎりましたが、暑い夏ならではの素敵で貴重な思い出となりました。せっかくなのでオンシーズンに行けてよかった!
ちなみに西日暮里駅近くのパン屋さんianak!の夏季限定かき氷もフルーツソースが濃厚で好きです(マンゴー味おいしい♡)。
こちらはテイクアウトのかき氷なので、夫と食べながらブラブラ帰るのが夏の楽しみだったりします。
夏のプチお出かけ記録でした!
▼展覧会お出かけの記録