園の先生方にはお忙しいところお時間を割いていただきありがとうございました……
▼前回までの記録
親子面接という、それぞれの戦い
「園長先生を倒す」──これを目標に入園試験に臨んだこっこでしたが、面接官は園長先生ではありませんでした。
明らかに戸惑っているこっこ。
確かにこの先生たまに見かけるんだけど、どなたなんだろうなあ(役職的に)。
そこでわたしも先生の名札を今一度確認しようとしましたが、園内では大人たちも幼児用の椅子にミチミチで腰掛けているので、背広のポケットあたりにある先生の名札を確認しようとすると目線がどうしても先生の股間に行ってしまう。かといって急に目線を反らすと、「この保護者、いま股間をみてた……?」とばれてしまうかもしれない。困った!!!!!
そしてこっこを挟んで反対側に座った夫は夫で幼児用の椅子から尻がはみ出てしまって、いつ椅子から転がり落ちてもおかしくないというピンチ──。
それぞれがそれぞれの状況に動揺しながらも、幼稚園入園試験もいよいよ大詰め。親子面接の時間を迎えました。
主役のこっこは初対面の先生には襲いかからず、メンチを切って様子を見るという判断をした様子。
ここだけの話、こっこについては
「なぞなぞに答えるのも得意だし、好奇心も旺盛だし、お受験幼稚園を受けたら意外と合格しちゃったかもねうちの子、受けてもよかったかもネ☆」
と夫と話していました。
何を浮かれていたのだわたしたちは。
園長先生を倒そうとしない、面接官の先生にメンチを切らない。
そんな基本的なことすら子どもに教えられていなかったというのに。
質疑応答いろいろ(子ども編)
まずは子どもへの質問。
お名前を聞かれ、幼稚園には誰とどうやって来たか、という質問が続きました。
その質問に戸惑って固まるこっこ。
「うーん?」としばらく首をかしげているので、「パパとママと歩いてきたよね」と耳打ちしたらそのように答えていましたが、試験が終わったあと「幼稚園にはさー、寝坊したから”パパ抱っこ”で急いで走ってきたのが本当じゃない?」と言っていたので、そこを正直に答えていいものか子どもなりに考えていたみたいでした。
入園試験には時間の余裕をもって臨まないとだめですねフハハ。
その後は
・好きなごはん
・好きな動物
という質問から楽しく話を広げるかんじで、こっこと先生がずっと喋っているのを夫とわたしは横で見守るだけでした。
好きなごはんを聞かれて「チーズ」と答えている姿には、心のなかで涙を禁じ得ませんでした。毎日いろいろ……いろいろ作ってるのになあ……。
たまにこっこには「好きなごはんは? ママの作るイワシのハンバーグかしら? お野菜たっぷりのミートローフかしら?」と好感度高そうな料理を誘導尋問で練習していたのに、まったく意味がありませんでした。キィー。
しかしそんな親の思惑は、先生にはすぐ見透かされてしまうのだろうな。
面接官の先生はさすが幼児教育のプロ、どんどんこっこに話を促してくれます。
先生「好きな動物はいる?」
こっこ「わたし動物はあまり好きじゃないんです。恐竜が好きだから」
先「うーん、恐竜さんは動物園にいないよね。どこにいるのかなあ」
こ「博物館にいますよね」
先「博物館に行ったことあるの?」
こ「何回も行きますよ」
先「そうなんだー! いいねー!」
こ「イェー! はくぶつか〜ん」
先「イェー!!」
と、こんなかんじで先生とこっこが親二人を置いてけぼりにして勝手に通じ合っているので、なんか手練の合コンみたいだなーと二人の会話を聞いていました。
こういう風に質問を広げると子どもは答えやすいのね、と普通に勉強にもなりました。
ただこっこがたまに突拍子もないことを言うので先生が「えっ、どういうことかな? こういうことかな?」と親のほうに目線を泳がせて戸惑っていましたが、夫とわたしは「説明がめんどくさい親はあまり出しゃばらないほうがいい」と考えていたので特にフォローはせず、先生には謎は謎のままで残すことにしました。
ほかには先生が用意したおもちゃを選んで、使い方を説明してもらって遊んでみるという時間もありました。ただ説明どおりにやっても、先生がやってもなんだかうまくいかなくて、最終的に先生の全力笑顔で「ご家庭でもぜひやってみてください!」と言われましたがたぶんアレ微妙に壊れていたのではと思う……。
質疑応答いろいろ(親編)
親には
・幼稚園の志望動機
・トイトレの進み具合
・お着替えができるか
・食事で好き嫌いはあるか
という質問がありましたが、志望動機は夫がペラペラと練習どおりに答え、トイトレなどの質問はこっこが自分で答えていたので、わたしは面接中「あ、えーと」の一言をボソッと言っただけであとは先生の股間を凝視していただけで終わってしまいました。
これにて入園試験は終了。
特に何をしたというわけではないのに、なんだかものすごくグッタリ……。股間見過ぎたのかしら。
先生が最後に「こっこちゃん、また来てね〜」とおっしゃっていたので、「また来て」と言っておいて試験に落とされたらほんとに用もないのに毎日親子で来るぞ、とも思いましたが、後日無事入園許可書をいただくことができました。よかった〜。
こっこは非日常の空気のなかで親と離れたり、初めての先生とよくがんばってお話できました!
物怖じせずお話できたのは、なんというか街を歩いているだけで絡んでくれる荒川区の面倒見のいい大人たちのおかげな気もします。
「いくつ〜」とか「これなにかわかる〜?」とか「どこいくの〜おばあちゃんもついていっていい?」とか、本当にみんなやたら話しかけてくれてはやたら飴をくれますからね……荒川区……。
これにて4月からこっこも幼稚園児か〜。
入園試験が終われば誕生日、七五三とイベントが続く11月。
お受験風ワンピを脱ぎ捨て、いつもの野獣に戻ったこっことごほうびのデンマークに行きました。
(ロケ地・千葉)
おつかれさまこっこ。がんばったね!
(夫もね!)
▼こっこは4ヶ月児健診でもメンチ切ってました。ちなみにもうすぐ3歳児健診です
▼夫が幼児用椅子に尻を詰め込んで必死に座っているのを見て、なんか数年前のクリスマスを思い出しました。そういえば健診が終わったらクリスマスもあるな、忙しいな……