荒川区に住んでます-うちの夫観察絵日記-

荒川区在住30代夫婦の日常。三度の飯と夫が大好きな妻による、夫観察絵日記ブログです。

(娘1歳11ヶ月)こっこ、緊急入院する(3/3)無事退院!と倒れた原因

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追われるように退院しました

 

▼前回まで

こっこ、その入院生活

まず、こっことの入院生活を通して、檻の中にいる動物に手を出して噛まれたときの危険性について、身を持って知ることができました。

今回の場合はベビーベッドの高い柵が邪魔ですぐこっこを引き離せなくて、本当にやばかった。

手元にあったペットボトルをこっこの口に差しこんでなんとか離すことができましたが、本気で指先を噛みちぎられるかと思いました。なんなんだ……なんなんだこっこは。

こっこは「公園んんンンン!!」と廊下じゅう響くような大声で泣くし、わたしも「イッデエエエエ!!」と騒いでいたので看護師さんが「お母さん、(精神的に)大丈夫ですか?」と駆けつけてくれましたが、「子ゴリラに噛まれてただけです」と歯型で内出血した指を見せたところ、その後にすぐ母娘で病院を追い出されました退院が決まりました。

おかげで5泊6日の予定だった入院は、3泊4日に短縮。

帰宅後に急変したらどうしようという不安もありましたが、このたった3泊4日の入院生活でこっこのストレスがかなり溜まっていたので、退院許可が告げられたときは正直ホッとしました。

そんなこっことの入院生活と、彼女が倒れた原因について振り返りたいと思います。

 

コロナ禍での入院はやはり負担が大きいのかも

まず突然の意識消失から大学病院に緊急入院したこっこでしたが、適切な処置を受けたおかげで入院一日目にしていつもの調子を取り戻していました。

夕食前に先生が回診に来てくれると、「ありがとう、もうげんきになったからかえるねバイバーイ!!」と早口で言って帰ろうとしていて、先生には再び「元気そうですね、ずっとしゃべってますね」と言われました。

しかしそうして元気を取り戻してくれたのはなによりですが、入院中は基本的にベッドから出てはいけないし、コロナの感染対策で病棟のプレイルーム(絵本やおもちゃなどがあるお部屋)も閉鎖中。

こっこはすぐに持ち込んだ絵本や病院内のコンビニで買ったシールブックで遊ぶのにも飽きて、狭いベッドの上で走って暴れて心電図の電極シールもわざと剥がす始末。

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そのたびナースステーションにナースコールが自動で鳴り響き、看護師さんが毎回電極の付け直しにすっ飛んできました。

わたしたちはナースステーションのまん前の病室に入院していましたが、「あー、またナースコール鳴ってるなあ。忙しいなあ病院は〜」と思うと、たいていこっこの電極シールが剥がれているせいでした。申し訳ない……。

ということで、普通は入院といえばどこかしら怪我をしていたり、調子が悪かったりするものなのに、ありがたいことにすぐに元気になったおかげで逆に体力を持て余していたこっこ。

コロナさえなければ夫にお見舞いに来てもらったり、プレイルームで少しはリフレッシュできたかもしれないのに、行動を制限されてだいぶストレスを貯めているようでした。

そんなこっこの心身の負担も心配でしたが、遊びたい盛りの人とひとつ屋根の下ならぬひとつ檻の中という入院生活は、付き添いの保護者にとってもなかなかハードなものがありました。

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さらにこっこは病院食の固さが好みに合わずうまく食べられなかったので、お腹がすいて余計機嫌が悪くなり大騒ぎ。便秘にもなってしまいました。

そうなるとあとは「ぱ〜い」としつこくおっぱいをせがみ、さらに「ひまぱい」と、堂々とひまつぶしにもおっぱいを飲ませろと言ってくる始末。

何度も何度もおっぱいをせがまれ、かといってわたしも家にいるときのようにパッとおやつやお茶を補給できる環境ではなく、だいぶ干からびてきました。

 

そこでひとまずすぐに看護師さんに食事について泣きついたところ、お医者さんからおやつ程度のごはんの持ち込みのOKが出たので、入院翌日に夫がいそいそと小さなおにぎりをたくさん作って差し入れてくれました。

こっこは「これ、パパ作ったのお? おいしい」と2食ぶんのおにぎりを嬉しそうに一度でぺろりと完食。

もぐもぐと夢中で食べている姿に、ああ、早く家でこっこの好きなごはんを作って食べさせてあげたいな、と切なくなりました。

夫はわたしにも病院の近くで買ったお稲荷さんのお重を約6人前差し入れてくれましたが、さすがに食べきれなくて半分夫に返しました。多すぎだろう。

忙しい看護師さんに、お稲荷さんを往復させてしまってこれまた申し訳なかった。

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こっこがおにぎりを食べている様子を動画に撮って夫に送ったら、夫も切なくて号泣したらしい……

 

こっこは愛想がいいので、入院中は看護師さんたちにも人見知りせず「お願いしま〜す」とあいさつしたり、指に針を刺す血糖値の検査でも泣くことはありませんでしたが、脳波検査のための睡眠薬のシロップを飲みたくなくて泣いて大暴れして、看護師さんに2人がかりで抑えられて口にシロップを突っ込まれているときはさすがに可哀想で、見ているのがつらかったです。

夫も「こっこの体も心配だけど、入院のストレスも気になるよね」と心配していました。

でも、兎にも角にも検査をして、倒れた原因がわからないことには家には帰れない……。

 

意識消失の原因は、迷走神経反射?

今回の入院は検査と経過観察のための入院ということで、入院してからは頭のCT、胸部腹部のレントゲン、尿検査、血液検査、食前の血糖値の検査、そして脳波検査と様々な検査が行われました。

ドキドキしたのが脳波検査で、こっこは頭に電極をつけてベッドで眠っている状態でしたがわたしも真っ暗な検査室でこっこの隣に座ってフラッシュを浴びたりしました。もしかしてわたしは隣にいなくてもよかったのかしら……。

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検査結果はそれぞれすぐに伝えていただきましたが、ありがたいことに全ての検査でこっこには病気など異状は見つかりませんでした。

入院直後の血液検査では少し脱水と低血糖気味の値が出ていたものの、失神するほどではないということ。

ということでお医者さんから告げられた今回のこっこの意識消失の原因として考えられることは、

 

たまたま、前日にごはんを食べなかったので

朝お腹がとても空いていて、機嫌悪くバナナをがっついて

たまたま、食べたものが喉に詰まったかして吐いてびっくりして

迷走神経反射で失神したのではないか

 

ということでした。

「迷走神経」はわたしは全然よく知りませんでしたが、腹部にまで達する脳神経で、声帯や肺、心臓、胃腸などの臓器にまで幅広く影響する複雑に枝分かれした神経なのだとか。

今回のこっこの失神はこの迷走神経が、嘔吐やストレスなどをきっかけに急激な血圧低下や脳貧血を起こした「血管迷走神経反射性失神」が考えられるということでした。

たとえば採血や予防接種のときに注射の針を見ているうちに不安で具合が悪くなったりするのもこの迷走神経反射が原因なのだそう。

 

ということでこっこが倒れたのは結局、いろんな偶然が重なった結果。

迷走神経反射が命に関わることは滅多にないらしいですが、でもたまたまでもたとえば嘔吐した物の詰まりどころが悪かったり、意識を失って倒れて頭を打って命を落とすことだってありえたので、今回はたまたまこんなことになって、たまたま運良く助かったのだと思いました。

こっこを育てていて、なんというか普段は暴れ子ゴリラだし当たり前のように2歳の誕生日を迎えるものだと安心しきっていたのですが、改めて彼女はまだ小さい、守ってあげなければいつ何がどうなるかわからない、か弱い命であることを思い知らされた気がします。

 

一応今後のために

「今回のようにまたごはんを食べずに寝てしまったら、絶対起こして食べさせるべきですか?」と質問しましたが

「うちの子も朝まで起きないとか、そういうことざらにありますよ」とのこと……。

ええ、どこまで気にするかの加減が難しい。

「とりあえず今回のような迷走神経反射で具合が悪くなったときは、横にして足をあげてあげるのがいいです」

とのことなので、覚えておこう……。

もちろんこのようなことがまた起きないことを祈るばかりですが、こっこが感情が高ぶって失神したりする癖が今後つかないか、それだけがちょっと心配です。

小説とかだと昔の貴婦人とか、ホイホイよく失神してますよね……。あれはコルセットがきついのか……。

 

こうして検査結果もわかったので、お医者さんに「退院を早めることはできませんか? 活発な性格の子ですし、病院食がうまく食べられないのでストレスがかかっているようです」と相談してみました。

その場では「うーん」というかんじでしたが、最終的にわたしがこっこに指を噛まれてこっことギャーギャー騒いでいたのが決定打になったのか、それともこっこが電極シールを剥がしまくって看護師さんたちの業務に支障が出ているせいか、退院許可が早めに出ました。

もしやお医者さんがこっこを「よくしゃべりますねー」とやたら言ってくれていたのは、励ましたり場を和ませるためではなく「ぶぶ漬けどうどす」的な、もしかして遠回しに「うるさい」と言っていたのか……!? と、ふと思ってこれまた申し訳なくなりました。

うん、他の患者さんの迷惑にもなるから早く家に帰りたい。

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そんなこんなでこっこが突然倒れて、慌てて小児科に駆け込んで、大学病院に入院して──。

親も生きた心地がしなかった4日間でしたが、こっこに「おうちに帰っていいって」と言うと、「やったーかえろうかえろう!」とこっこも嬉しそうに騒ぎ出しました。点滴も電極シールも外してもらって、大好きな靴を履いたこっこ。この靴で毎日散歩しているものね。

夫が病棟の外まで迎えに来てくれて、お世話になった看護師さんに挨拶しました。

こっこは病院の出口に向かって「うああああおおおおお〜〜!! こうえんんんんん!!!!」と大声で叫びながらバタバタ走って飛び出していきました。

その姿は退院というより映画「ショーシャンクの空に」の脱獄シーンを彷彿とさせて、「病院では走らないよ」と怒りながらも、夫もわたしも少し泣いてしまいました。

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タクシーで帰宅後もマンションの廊下を走って家のドアをばんばん叩いて、すぐに自分のおもちゃ箱を床に広げ始めたこっこ。

面白いことにもう使っていない昔のおもちゃまで全部広げて、自分の留守中に何か変わりがないか、ナワバリを確認する獣のようでした。

もしかして夫がリビングを片付けておいてくれていたので、夫が勝手に遊んだと思ったのだろうか。

ともかく、がんばったねこっこ。おかえり、こっこ。

 

退院後のこっこ

退院後はごはんもしっかり食べて、処方してもらったマグネシウムのおかげで便秘もすぐ解消したこっこ。退院の翌日からは公園に行っていつもより控えめに遊んで、いつもの日常を取り戻しました。

家では吐いて意識を失ったときの場所を指して「こっちゃん、ここでバナナげっげっってしたね〜」と何度か報告してくれました。バナナはトラウマにならず、大好きなままです(あげるときにこっこの様子とか固さとか、とても気をつけるようになりました……)。

こっこはのどが詰まったら「○○が詰まった」とちゃんと言うので、もしかしたらバナナは詰まってはおらず、慌てて食べて吐いただけだったのかな。

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退院の翌週にはフォローの診察があり、また大学病院に行きました。

お世話になった先生にこっこは終始まとわりついて「ねえ、ダンボールとはみがきこ、どっちが好きィ?」と先生に謎の二択をしつこく迫っていましたが、病院やお医者さんもつらい記憶になっていなくてよかったです。

最初に駆け込んだかかりつけの小児科の先生を始め、みなさんとても優しかったものね……。かかりつけの先生も、大学病院の先生にこっこの容体を問い合わせてくれていたみたいで、あとで予防接種に伺った時に「こっこちゃんが元気になってよかった! ご両親も大変でしたね」と励ましてくれました。ありがたいことです。

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先生がプリンターで検査結果などを印刷してくれるたびに「わたし、とってあげようか。どうぞ」と偉そうな秘書みたいに手伝っていたこっこ……

 

さて、フォロー診察では体調などに変わりないかの問診程度でしたが、「何か気になることがあったらいつでもいらしてくださいね」とおっしゃっていただけて、安心しました。

ただ、わたしたちが「このたびはお世話になりました、ありがとうございました」と立ち去る際にも先生は「ほんとずっとしゃべってますねー」とつぶやいていたので、こっこはよほどやかましい奴なんだな、うるさくしてすみませんでした……と、そっとドアを閉じました。

ああ、病院にはもう予防接種と便秘の薬をもらう以外では来たくないなあ。

 

このように退院後も病院にトラウマはなさそうだし、日中は元気に過ごしていたこっこですが、それでも1歳児に入院生活はそれなりに負担が大きかったのか、退院後は夜寝るときの授乳が復活し、夜泣きがひどくなりました。

 

▼寝かしつけおっぱいが卒業できていたのに、逆戻りです〜

 1、2時間おきに突然起きて「ママ!」と叫んでおっぱいを求めて泣くので、ここまでの夜間の頻回授乳は久しぶり……。

母としては体力的にきついですが、やっぱり入院中は慣れない環境でたくさん怖かったんだろうなあと、夜泣きもやっと家に帰って安心できた証拠ですね。

わたし自身も夫の待っている家に帰って、3人揃ってやっと安心できた気がします。

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母としては体力的にきついですが……あ、これさっきも言ったな……。

最近ブログの更新が滞っていたのは、まだこっこの夜泣きが3時間に1回ペースであることと、寝不足が尾を引いているかんじです。日中元気なのはこっこばかりなり。

ということでドーピングにヤクルト1000を飲みはじめました。切れ切れの睡眠でも、なんとか目覚めがましになる気がする。おすすめですヤクルト1000。

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がんばったねこっこ、ありがとう夫

さて今回の日記を書くにあたって、記憶違いなどがないように夫に1話めの漫画だけ見せたところ、夫が目を赤くして

「こっこが倒れたときのことを思い出した。悲しくてびっくりしたよね。何事もなくて、元気になってくれて本当によかった」と涙を流していました。

まさかポロポロ泣くとは思っていなかったので、わたしはその反応に正直驚いてしまいました。

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こっこの意識がなかった十数分間、こっこを何が何でも助けたいという強い思いと同時に自分の半身というか大部分をもぎ取られるような深い絶望を感じましたが、夫も同様だったようで。

入院中も、夫に電話をかけたら「これ以上話してると泣いちゃうから切るね」と泣きそうでしたが、こっこのそばにいられないぶん不安だったんだろうな。

付き添い入院は大変でしたが、わたしはこっこのそばにいられたぶん夫よりも気は楽だった気がします。

こっこも入院中はしきりに「ぱぱとあそびたい、ぱぱとおうちかえる」と言っていましたが、わたしも早く夫のもとに帰りたかったです。

 

あともうひとつ。

今回のこっこは原因不明の失神だったので、児童相談所に通報などされなくてラッキーでした。

外傷以外の失神でそういう事例があるのかはわかりませんが、乳幼児が床に頭をぶつけて怪我をしたりすると、少しでも不審な点があれば虐待の疑いで児童相談所に子どもを保護されるということがあると以前新聞記事で読んだので、なんというかそういうことにならなくてよかったなあ、と……。

 

▼こんなことがあるそうです

 

長々と書いてしまいましたが、今回のこっこのことは、2歳を前にしてわたしたち親の油断が招いてしまった事件だと思っています。

こっこが無事で本当によかった。

親としてちゃんといろいろ気をつけるから、お互い病院のお世話にはできるだけならないようにしようね、とこっこに誓いました(あと警察のお世話にもなりたくないね……)。

 

おわり。

(噛まれた指は全治2週間だった。こっこの入院より長い)

 

▼こっこの成長記録