荒川区に住んでます-うちの夫観察絵日記-

荒川区在住30代夫婦の日常。三度の飯と夫が大好きな妻による、夫観察絵日記ブログです。

出産の思い出(4)立ち会い出産にて娘、誕生!

6/13現在、2020年3月以前の日記の画像が表示されなくなっています。復旧をしばしお待ち下さい。

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娘が最初に見た母の姿は、前衛的な変質者スタイルでした。安産でしたが、産みの苦しみはこれからが本番だ!!

 

▼前回

「最近は娘も夜5時間は通して寝てくれるし楽になってきた」と思ったら娘がまた夜から朝まで2時間置きに泣くようになってしまい、ブログの更新ペースが遅くなってしまいました。生活リズムが一進一退ですが、お産の思い出の続きです……。

 

分娩台へ

23:00すぎ

分娩室は、部屋が足りなくて普段は手術が行われる部屋に通されたので明るくて広かったです。

「まだ産まないでね!」と言われつつ分娩台によいしょと乗ると、なにやらわちゃわちゃと準備が行われ、そして夫も入室して傍らに立ってくれました。緊張しつつもワクワク感を隠しきれていない夫。

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血とかに弱い夫なので立会いは大丈夫かなと心配していましたが、そうだ、夫は自分の小豆大の出血には貧血を起こすけど、「他人の痛みにはわりと鈍感」なやつのはずだった笑。

 

▼指にちょっと滲んだ血を見て倒れた夫

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「では息を2回吐いて吸って、次で息を吸ったタイミングでうんちを出すようにして、産みましょう!

と助産師さん。

「えっ、もうですか!?」とわたし。

いきみのがしでボールでお尻抑えたりするような過程は!?

分娩台まで来ておいて「産みましょう!」と言われたことが寝耳に水でした。

産むなって言ったり産めって言ったり……忙しい。

 

いざ、産む

分娩台の正面には担当の助産師さん、その背後に入院時から診察してくれている若手のお医者さん。そして他の看護師さんが1人ずつくらい、入れ替わり立ち替わりでバタバタ様子を見に来ていました。 お産混んでるんだな。

「うんちを出すように」と言われましたが、どうやってそのへんの放出口の区別(と表現すべきか……)をつけたらいいのだろうと戸惑いつつも試しにいきんでみると、助産師さんがお尻の穴をグッと圧迫してくれて、そっちからは何も出ないようにしてくれました。なるほど。

こうしていよいよお産の本番の本番が始まりました。がんばれドリル赤ちゃん。

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さて、お産のときは叫んだり、変なことを口走っちゃわないかなあと心配していましたが、3〜5分置きくらいでお腹の張りが来たら

「きました、いきます」と宣言して2回呼吸して

(息を止めて声を出さずいきむ)「うーん」

「あーだめでした」(出なかった)

とボソボソ喋りながらひたすら呼吸といきみを繰り返すだけで、あんまりドラマティックじゃない。ドキュメンタリーを撮るとしたら絵面が地味すぎて全ボツになりそう。

確かに股間がめりめりしますがそんなにすごく痛いというわけではなく、「この世にはもっと痛いことがあるだろうな、というくらいだな」と思いながらいきんでいました。

その予感は大当たりで、「もっと痛いこと」は産後に待っていましたがそれはまた別の話。

自分はひたすら赤ちゃんに酸素を送るポンプのようなもので、がんばるのは赤ちゃん。 

そういえばわたしは子どもの時分に、母や祖母いわく「明るいほうに向かって生まれてきた」と頭をぐいぐいするジェスチャーを交えて生まれてきたときのことを話していたのだとか。まさに我が赤ちゃんもいま明るいほうにぐいぐい向かっているんだなーと思うと、30ウン年前にぐいぐいやってた身としては感慨深い。

わたしはぐいぐい出てきた結果とても楽しく生きているけれど、これから出てくるあなたにとっても出てき甲斐のある、楽しいことがいっぱいある世界だといいなんぉぉ〜(いきみ)と、体はお産に夢中なんですが頭は不思議と別のところで冴えて、他にもいろいろ些末なようなことばかり考えていました。

 

疲れてくると夫が「つまちゃん、ふーっ、ふーっ。赤ちゃんに酸素送って!」と呼吸法を教えてくれる声がしたので、夫の顔をみて呼吸を整えました。分娩室では夫の声がよく通って、安心できました。

立会い出産では夫には声をかけてもらったり、手を取って応援してもらうくらいだと思っていましたが、助産スタッフ的なかんじでわたしがいきむタイミングに合わせて上体を抱えて起こす係をしてくれていました。

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目をぎゅっとしちゃうと力も入らなくて、顔の血管が切れるとかなんとか

いきむタイミングで、自分はつまさんの頭と肩を支えて、おへそを見れるようにする。

役割があってよかった!! がんばっていきめそうな角度を探した。

 

荒川おっとの記録より

まさかここまで夫の役割が大きいとは……。夫も「ぼくもここまで介助するとは思わなかったよ」とのこと。

夫は10ヶ月間の健診もほぼ皆勤賞で付き添ってくれて、切迫早産のときは必死にお腹を温めてくれて、そして一緒にいるときに陣痛がきて。

最初から最後まで一緒に駆け抜けることができました。ただ、いきんでいるときに夫が一緒に「ん〜ん〜」と息を止めていきんでいる気配がして、ちょっと笑いそうになってしまった。夫がいきんで何を出そうとしているのか……。

 

誕生! 

分娩台にあがって、そろそろ30〜40分。

10回近くいきんでいると息が切れてきました。わたしの腹筋がないせいか、なかなか生まれなくて赤ちゃんに申し訳ない。

しかし「疲れたから今日はここまでにして、また明日」ができない状況とはこのこと。

そこにサッと分娩室に入ってきたベテラン風の看護師さんが「お母さんも赤ちゃんも疲れてる」的なことを言って、わたしの鼻にスースー酸素が入るタイプの酸素吸入器のチューブ?をつけてくれて、また去っていきました。

そりゃ日中あんだけ歩き回って踊ったら夜は疲れてるよなあ。

いやでもまさか今日お産になるとは本当に思わなかった……。

鼻にスーッと空気が入ると、むくむくと元気が出ました。早く赤ちゃんを出してあげなきゃ!

その次のいきみで

「出てきてるよー!! がんばって!」と助産師さん。

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夫の血圧がやばい

 

んー! と目を見開いて力をこめると、「出た出た! 力抜いて! 手を胸に置いて!」となんだか慌ただしくなり、「ギャァー!!」と大きな声を上げて赤ちゃんが生まれました。赤ちゃんって出た瞬間に全力で泣くものなんだ、とびっくり。

「女の子です!」とスタンバイしていた小児科の看護師さん。

──餃子を食べて、サイケな曲を聴いて踊って、そしてオナラをしたら出てきた娘。 

取り上げてもらった瞬間は顔は見えなくて、看護師さんの腕とくるんでもらったタオルのなかで膨らんだ赤いお腹と、細い枝のような小さな足を激しくバタバタしているのが見えました。

娘は台の上で看護師さんたちに体を拭かれたり、あと出てくるときに羊水を飲んでしまったみたいで口に管を入れてすぐ処置をされました。

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夫を見上げると目が真っ赤になっていて、ああ、終わったんだと思い、「やったー、こっこ」とあらかじめ決めていた娘の名前を呼んで、お互いをねぎらってみました。

いきむのが10回目くらいか、こっこがどぅーんと出てくる。

うわーっと思いつつ、うれしくて涙が出そうなのをこらえた(自分は冷静にと思っていたので)。

つまさんでかした!! と心から思った。

 

荒川おっとの記録より

夫は涙をこらえて目が真っ赤になっていたんですね。ドラクエのしすぎだと思った。 

「体重2900g、身長50cm!」

ようやく娘の顔が見えました。髪の毛はけっこうふさふさ。

ちゃんと酸素が届いていたのか、ピンク色のおいしそうな赤ちゃん。

そんな娘を見て最初に思ったことは、「妖怪の油すましに似ている」でした。

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パパ似かママ似か、とか親戚の誰々に似てるとかはなく、ほぼほぼ油すまし。 

あとおでこが広かったので「映画『蜘蛛女のキス』のウィリアム・ハートと油すましが合体したみたいな顔をしているな」とも思いました。

「こっこ」という名前は彼女が初めから自分で用意して持って生まれてきたみたいに、よく似合っていました。

 

縫合

母体のほうはお産の進みが早かったというか突然ドーンと来たせいか産道の中も外も裂傷が深くてひどかったらしく、横っ尻にも及んだ傷の縫合がすぐに始まりました。

前回の「ドーン」のときの激痛以外は産んでいるときも会陰切開されているときも後陣痛も痛みをほとんど感じませんでしたが、知らぬところでお尻は恐ろしいことになっていたらしい。

お産を「鼻からスイカが出る」と例える話はよく耳にしましたが、縫合は「おまたと尻の肉に何度も何度もかぎ針を刺されてはグイグイ引っ張られる痛み」という、例えようのないストレートにダイレクトなものでした。

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夫は「う〜痛そう、つまちゃんがんば」と眺めていたそうな

 

お産は40分くらいでしたが、その後の縫合はトータルで1時間以上かかっていました。

これを書いている現在は産後半年ちょっと経っていますが、まだたまにビリッと痛いことがあります。わたしのお尻、ちゃんとくっついているんだろうか。もうタモリ倶楽部でTバックを履いてお尻を振れないな。

 

0:20頃 願いが叶う!

お産の直後、娘が体を拭かれたり体重を測ってもらっているあいだ、傍らの夫に「カメラは……カメラカメラ」と聞きました。

しまった、今書いてて気づきましたがわたしが父親になった夫に初めてかけた言葉って「カメラカメラ」か。

「ちゃんと持ってきたよ!」と夫はカメラを入れたカバンを見せてくれましたが、娘はいったん「きれいにしてきますね〜」と新生児室へ。

しかし縫合が30分近く経っても終わらないので、もしかして撮影は無理かな……、とあきらめていましたが、縫合の途中で娘を連れてきてもらって撮影タイムの許可が。

体を起こせなかったので下からのアングルになりましたが、娘を抱っこした夫の写真を撮りました。

この瞬間をずっとずっと楽しみにしていました。

 

大好きな、大事なふたり!

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分娩台から撮影です笑

 

娘がお腹に入ったころは、お産で「もしものこと」があってもそのときは母体を優先にしてもらおう、と思っていて、それが臨月には「わたしに何があってもいい、赤ちゃんさえ無事なら」と達観したような気分に変わり、そして無事赤ちゃんを生んでシャッターを切り終えると、「もし貧血にでもなったら、正面にいる先生の首に飛びついて血をすすってでも生きよう」と気合が改めて入りました。

ここまで来るのに、嬉しい「まさか」も悲しい「まさか」も、いろんな「まさか」があって、夫とはいろんな「まさか」の覚悟をして、でもまさか自分がこうして、夫と赤ちゃんの写真を撮れる日が来るなんて! 

そしてまさか下半身丸出しで股間を縫われながら一眼レフを構えることになるとは、そこまでは予想していなかったな……。

 

まだ縫ってる 

撮影を終えると娘は再び新生児室へ連れていかれましたが、わたしの股間では先生が縫い直してるのかまだチクチクやっていました。

痛いときやつらいときは「わたくしは武士の妻、民の前で取り乱すようなことがあってはなりませぬ」という妄想をして(結婚前は「わたくしは武士の娘!」だった)やりすごすのですが、

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夫も父も武士ではない

 

こいつは武士の妻も裸足で逃げ出す痛み。中世ヨーロッパとかの戦に参加して、野営地で生傷を縫われるとこんなかんじなのかな〜、という痛み。

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何度も「いたたたたー! いだあだだァー!(麻酔打ってくれェェ)」と叫びました。陣痛のときもお産のときも「痛い」と言わなかったのに、縫合のときは100回くらい「痛い」と言った気がする。

分娩室には夫と先生しかいなくなってしまったので、ずり落ちそうになってる酸素吸入器を自分で鼻に突っ込んで酸素を必死に吸い、意識をつなぐ……。

しかしさすがにいつまでたっても終わらない縫合と激痛に叫ぶのも疲れて、開きっぱなしの股関節も痛いし縫合のせいで赤ちゃんを抱っこできなかったし、「もう全身麻酔打って眠らせてくれ、そしてミシンでも使って一気に縫っておくれ……」とすべてが嫌になってきて、夫のほうも「いい加減いつ終わるのか先生に聞こう」と動こうとしたとき、別のベテラン先生がきてバトンタッチ。

安定剤の点滴を入れながらサクサク縫ってくれて、ようやく縫合の痛みから解放されました。強面の先生でしたが天使に見えました。

夫が見ていたところ、その後お医者さん同士で「こういうときはこういうふうにしたほうがいいよ」的な反省会が開かれていたそうです。

わたしの大事な股間をカットモデルにしないでちょうだい……。

 

とはいえ、縫いづらい傷を一所懸命縫ってくださりありがとうございました。

 

縫合が終わってしばらく休み、担当の助産師さんに体を拭いたり導尿をしていただきました。初めてよ、導尿。
そして助産師さんが「おつかれさまでした! オナラも便も出てませんでしたよ!」と素敵な笑顔で提出しておいたバースプランを返してくれました。 

そういえばバースプランには、「夫と赤ちゃんの写真を撮りたい」「オナラが出たらどうしようと不安」などのほかに、「臨月から痔になったので、いきんだら痔が爆発しないか心配」と書いたつもりでした。

あとでよく見たら「痔」の字がやまいだれに「寿」になっていました。 恥ずかしい。

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でも、娘誕生おめでたい。寿です。

 

大仕事を終え

2:00

分娩台を降り、車椅子で部屋の自分のベッドへ運んでもらいました。

ホイホイと軽い気持ちで病院に来てから7時間。こうして思っていたお産とはちょっと違ったけれど、待望の娘に会うことができて、無事にお産の夜を終えました。夫はタクシーで帰宅。どんな帰り道だったのかな。

お産の出血量は羊水込みで1000mlを超えて多めだったみたいですが、出産直前におにぎりを食べていたおかげで貧血などには全然ならなかったです。不育症の治療で飲んでいた薬のせいで血が止まりにくいということもなく、安産!

その後は朝までどっぷり寝ました。あー疲れた。

夫は「家に帰ったあと、ドキドキして眠れなかったよ。寝たけど」とのこと。朝8時くらいにメールしたら、その後も二度寝していました。おつかれさま。

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朝食の前に、立って歩いておトイレに行って用を足せるかのチェックがあり、さすがに縫合跡がズキズキ腫れて痛いので痛み止めを飲んで、円座クッションをもらいました。

「昨晩は縫合があったので、まだ娘を抱っこできていない」と看護師さんに頼んだら、赤ちゃん用キャリーベッドに入ってスヤスヤ寝ている娘を部屋につれてきてくれました。

赤ちゃんを抱っこしたことがないわたしはどうやって触ったらいいかわからなくて、ひたすらずーっと眺めていました。

やっぱり油すましに似ている。でも昨晩見たときより夫にも似ている。

こんなかわいい人がお腹に入っていたとは、わたしのお腹もやるじゃないか。

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ぶかぶかの服を着て、油すまし顔で寝ていた娘

 

朝ごはんは、お尻が痛くて座ることができなかったので寝ている娘の横に立ってガツガツ食べて完食。

 

正直、「まぁ縫合は痛かったけど、最初からベテラン先生の処置だったら楽だっただろうし、陣痛含めてもこれくらいだったら月1回お産があっても全然いけるかもな〜。意外と楽勝だったな」と思いました。 

──産後の翌々日までは。

 

次回、お産の思い出最終回「産みの苦しみを産後に味わう(汚い話)」へつづく。

▼次回

▼おめでた生活の記録