夫が何かを成し遂げた男の顔になっていました
西尾久でひとっ風呂
のれんが可愛い梅の湯さん
休日はどこかに出かけて刺激を得ないと心身が腐る、と謎の主張をする夫。
でも寝坊しちゃったし、わたしは無理やり出かけずのんびりしたいんだけどなあ〜と夫婦間のすれ違いに困っていたところ、ふと思いついたのが「そうだ下町には銭湯があるじゃないか!!」。
ということで、てくてく歩いて西尾久にある銭湯・梅の湯へ行ってきました。
梅の湯は創業は1951年で、2016年秋にリニューアルした老舗の銭湯。
日暮里の斉藤湯に続き「リニューアル銭湯狙い夫婦」みたいになっていますが、夫が高血圧気味なので下町らしい昔ながらの熱いお風呂がちょっと心配で、熱くないお風呂もあるところ……、と選んでいたらそんなかんじに。血圧が改善されたから、熱いお風呂もそろそろチャレンジできるかな。
最寄りは都電の小台駅、または田端、尾久駅。都電の線路と明治通りの真ん中くらいなので、歩いても行きやすい場所です。
銭湯の建物にはオリジナルデザインの「UMELCOME!」のれんがかかっていて、建物の2階が受付と浴場になっています。1階は女将さんが経営の焼き鳥居酒屋です。ひとっ風呂浴びてビールに焼き鳥が出来るわけですね、素晴らしい。
自販機で入浴券を買っていざお風呂へ〜。タオルも借りたので手ぶら入浴です。
噂の水素風呂
地下から汲み上げる井戸水を使ったお風呂は、露天(ジャグジー&寝湯)、ジェットバス、日替わり風呂、水風呂、そして高濃度水素風呂がありました。
水素風呂を取り入れた銭湯は梅の湯が東京初だとか。
しゅわしゅわと細かい泡によりお湯は乳白色になっていて、7分間浸かることで体に水素が満ちて疲労回復や抗酸化物質の排出などに効果があるらしいです。「藤原紀香がハマってるのはこれかぁー!」と感慨深く入浴しました。 紀香ーっ。
日替わり風呂は42℃くらいの温度。ハーブやバラのオリジナル入浴剤、クナイプ、そして漢方風呂のローテーションです。わたしたちが行った日は冷え性に効く漢方の薬湯でした。濃ゆかったです。
温冷交代浴たのしい
案内のポスターが貼り出されていた「温冷交代浴」を体験。
熱いお風呂と冷たいお風呂に交互に入ることによって、体に溜まった乳酸が排出されやすくなり、疲労回復と血行促進に効果大らしいです。
ということでまずは熱めの日替わり風呂に入り体を芯から温め→水風呂へ30秒ほど浸かり→そして少しぬるめの水素風呂へ入るのが1セット。
これを繰り返す!
水風呂でヒィヒィと体に水をかけて隣の水素風呂に飛び込んだ瞬間、体の血管がなんだかぴりぴりじわーっと押し広がっているような感触が。
おおお、き、気持ち良い……。
水素風呂との相乗効果なのか、乳酸やら体の悪いものがブブファー! と出ていくような快感が……!
体の悪いものや老廃物がブァーッと流れ出ていって、ついでにそのまま魂まで出ていきそうになりました。
こちらの「温冷交代浴」を4セットほどくるくるやって楽しみました。
これは家ではできない、銭湯ならではの入浴法ですね!
夫も隣の男湯で温冷交代浴を楽しんでいたようで「気持ちよかった、途中やりすぎて頭フラフラしてきたけどやりきった」と言ってました。気をつけてほしい。
露天風呂も気持ち良い
露天風呂には空を切り取ったような窓があり、寝湯に五体を投げ出しぼーっと荒川の空に鳥が飛んでいるのを眺めて入る時間が最高に気持ちよかったです。2階なのでちょっと空が近くていいですね。
4人ほど入れる小さな無料サウナの部屋もありました。わたしが行ったときはグループのお客さんが多かったせいかな、満席どころか立ちながら入っている人たちもいてギュウギュウで、なんだかテレホンパニックか山田風太郎の小説を思わせる感慨深い光景が広がっていました。次回こそ入ろう〜。
これ
脱衣所も素晴らしい
脱衣所の洗面所は無料で使えるナノイーのドライヤーが設置してあって、+50円出せばレプロナイザーというなんだか凄い美髪&美肌ドライヤーもレンタルできます。
そういえばフロントにはLUSHやオーガニックのシャンプーなどの販売もあり、こういう「普段使いのものよりちょっと良いもの」を試せる機会が銭湯にあるのは嬉しいです。
そして梅の湯さんで「これは最高だな」と思ったのが、洗面所にコードレス掃除機が置いてあること。
洗面台のすぐ後ろにあるので、ドライヤーの使用後に自分で床にササッと掃除機をかけられるのが心底便利!
自分の家は汚し放題だけど、公共の場は気になる!
清掃がこまめに入るようなわりと良い旅館でもジムでも、ドライヤーまわりって髪の毛が落ちていたり、ドライヤー後に自分で自分の抜け毛を拾うときも、拾おうとしたらゴザ(たいてい敷いてある)の目に抜け毛が入って取れなくて汗ダラダラの顔で「ムキィー!」となったり、さらに格闘していたら誰かの毛らしきものまで拾ってしまって「オブァー!」みたいなことがしばしば。
ということでコードレス掃除機があるのは銭湯を気持ちよく使えて本当に本当に嬉しいサービス!!
銭湯の魅力といえば風情とかペンキ絵とか変わり風呂とか色々ありますが、わたしにとってはこういう部分がリピーターになりたいツボだったりします。
どこの銭湯や旅館、ジムもコードレス掃除機を置いてくれないものか。
ロビーでまったり
フロントロビーはゆったり座れる休憩所となっていて、テレビを観たり、牛乳やビールを飲んだり、アイスも充実していて体をクールダウンさせながらのんびりできます。壁に飾ってあるリニューアル前からの名物「銭湯いろはカルタ絵」は必見。昔は天井にあったそうです。なんともほんわかしたタッチが魅力。
休憩所の本棚も夫いわく「石黒正数の名作『外天楼』があったり、『キングダム』があったり、雑誌もダラダラ読むのに良いBRUTUSとかがあってちょうど良いわ〜」と、なんかわたしたちに刺さるラインナップ。
名作
おかげで漫画喫茶のごとく予定よりダラダラくつろいでしまい、日も落ちてきたので慌てて帰宅。
ロビーで漫画を読んでいるあいだも次から次へとお客さんが訪れていて、ちっちゃい子を連れたファミリーからランニングの方、お年寄りまで憩いのスポットでした。
夫も「すごく元気になった〜! 体が軽〜い!」と大満足。リフレッシュできたようです。
腐りかけた夫がつやつやに
わたしも楽しかった。また行きたいな〜。
梅の湯
◎荒川区西尾久4丁目13−2
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