夫は暗黒面に落ちなかった
神社での椅子の座り方失敗もピンチでしたが、それ以上に衝撃的な「両親へ贈る花が来ない事件」からの「妻が魔王と化す」で結婚式の1日は終わりました。
キレている最中に、浮かれた自分の走馬灯がよぎる切なさよ……。
よけいに腹が立つわい!
花については、もう。夫妹ちゃんや仲人友人も帰り道で「花はその日に渡すことに意義があるのにひどいよ!」と怒ってくれて、外なのにちょっと泣きそうになりました。
一番の敗因はやっぱり、結婚式のオーダー花束をミスる花屋などないだろうという思い込み……。みんな人間だものね。
これからプランナーさんなしでの挙式などを考えている方は、わたしたちの確認ミスを反面教師にしてください……。
当日の朝に何かを確認しようとかは無理ですね。
配送ミスがわかってから花屋さんとのやり取りをしていたのは夫。花屋さんに対して責めることもなく丁寧に対応していました。
夫は「過ぎたことを悔やんでも仕方ない、人の失敗を責めても何にもならない」と、切り替えが物凄く早いです。以前「いい夫婦の日」の日記に書いたとおり、わたしは夫のそういうところを尊敬していますが、でも……結婚式の花束だけは違った!
もちろん夫の対応のほうが大人として正しいですが、一生に一度のイベント。
夫に花屋さんを怒鳴りつけてほしいというわけでは全くないですが(逆にもし夫がそんな対応をしたらわたしは引いたであろうし)、夫がどうしてそんなすぐ気持ちを切り替えちゃうのかに対してやたら腹が立って、しかも「妹と同じ年頃であろう若い店長さんが泣きそうな声で謝るから責めたりできない」とか言うので、今一番泣きたいのはわたしじゃないのか!?と、完全にキレてしまいました。
その店長がスネ夫みたいな声のおっさんだったら、そんなに優しくできたのか!!
花屋さんにキレたのではなく夫の冷静さにキレたので、
「夫はいつもそうやって冷静だが、今日が怒りを見せてみる日ではないのか! 怒りを見せてみろ!」と、完全に暗黒面にヒーローを堕とそうとする魔王のキレ方になりました。
水化粧を落とさず重ねた厚化粧だったので怒り泣いているうちにメイクが崩れて、完全に顔も魔王のそれに。
まさにこんなかんじでした(表面が乾燥したピザ生地)。
せっかくのハレの日に妻がこんな顔して理不尽に迫ってきたのだから、夫もかわいそうでした。
結局ミスった花屋さんからの対応は「返金か翌日配送のどちらか」でしたが、それを聞いたわたしが思わず夫に「はぁー!? 明日届く花に何の意味があるのさ!」と叫んでいるのが聞こえてしまったのか、お店側からは一転して「翌日に花束を各両親の家へ届ける、代金もいらない、返金する」という提案を受けました。
日曜だったので良い花がその日はもう無いから翌日の月曜に花束を作る、ということだったそうです。いやさっき「今から届ける」って言ってなかったか、とか、その対応の変わりっぷりにも腹が立ったので、「いま花摘んでこいやぁ!(高田延彦調)」とわたしが言おうとするのを遮り夫が「花はもういいです」と断ったら「いや、届けさせて下さい」と食い下がるので、そうしていただくことにしました。
両親たちには翌日きれいな花束が店長さんによって届けられましたが、花がただあってもわたしたちが両親に「ありがとう」を伝える人生で一番フォーマルな機会を失ってしまって、花屋さんが許された気になるだけで何の意味もないな、とは思います。両親たちは「しゃーないしゃーない」と笑ってくれましたが、やっぱり悔しいです。
ただ、こちらもぼんやりした対応の店員さんに再三の不安を覚えていたにも関わらず、最終確認を怠ってしまっていたので、自分たちのミスとしていい教訓になりました。
それにきっと結婚式の日に無事花束を両親に渡していたら、すっかり親孝行したような気分になって調子に乗ってしまったかもしれないから、「親孝行はまだまだだよ!」という神社の神様からのわたしたちへのはなむけと戒めだったかもしれない、とも思います。
お互いの両親への感謝と愛情を日々忘れないように生きていかねばと、ちょっと傷と共に刻み込まれたかんじです。だから結婚式当日は本当に悲しくて打ちひしがれましたが(といいつつ夜には火鍋をモリモリ食べていました。お豆富料理は消化が早い)、これからのわたしたちの人生にとっては良い事でした。
まあ、あの花屋の店員さんのことを思い出すと「やりたいこと」として映画「アウトレイジ」のいろんな場面が浮かぶので、夫のように優しくはないわたしはそれなりにまだ怒ってはいます笑。「気にしないで」って花屋さんに言えるくらいになるには、もうちょっと時間が必要ですね。
いろいろだよ
そんなこんなでずっとバタバタでしたが、式の日取りを決めてから準備期間のキャッキャとした気持ちも楽しかったし、礼服姿の夫や家族の姿を見れて嬉しかった!
仕事の合間に駆けつけてくれた夫妹ちゃんや仲人友人にも感謝です(忙しいのにヘアメイクまでバッチリして来てくれた〜)。
結婚式自体をしたくなくてモメた時期もありましたが、最終的に夫とわたしの全てのワガママを叶えた理想の式になりました。
理想を追求していけばいくほど鄙びたかんじにはなりましたが……。
また、ハプニングを通してお互い「聖人のような夫と魔王のような妻」という本性がむき出しになり、夫との関係ではこれ以上隠すことも恥も無いと思います。
夫も、「ぼくも花屋さんにはもちろん怒ってたさ。でも、怒りを見せろと迫られるとは思わなかった。花屋さんへの怒りよりつまちゃんのキレ方と顔がおかしくて、言ってることもおかしくて笑いをこらえてたよ。笑ったらもっとあなたがキレると思って」と言っていました。
あのときのひび割れた顔で夫に迫っていた自分を思い出すと、もう笑い話でしかないです。わたし、ダースベイダー側の人間だったんだなあ。
結婚式はわたしたち夫婦らしいオチがついて、悲喜こもごものハプニングも全部含めてとっても良い思い出です。夫婦の絆や家族の絆、そして住んでいる地域との絆も深まり、すっごく楽しかったです!!!
長々と続いた思い出話を読んでくださった方、ありがとうございました。
おわり!
※おしらせ
先日ブログをhttps化した際に、ブログランキングの変更をし忘れていて、ポイントが数日ぶん反映されていませんでした。押していただいていた方いらっしゃいましたらごめんなさい!
一気に圏外になっちゃって寂しいので、日記が面白かったら↓押していただけると嬉しいです〜。
▼あっ、ようやく↓の日記で書いていた伏線回収できました笑。
▼妻に「怒りを見せろ」と迫られても誰にも怒りを見せなかった夫ですが、お風呂掃除しているときに尻にチョップしたら怒りました。