早く食べたくてたまらなかったらしい
青森旅行の思い出
▼前回
「虹のマート」で朝ごはん
青森旅行2日めの朝は、弘前食料品市場「虹のマート」という市場で朝ごはんにしました。
こちらは地元の方のお買い物スポットとのことで、海産物のお店やお惣菜が充実しています。
朝一番の時間に行ったのでお店はまだ準備中のところも多かったですが、なんだかこの活気に満ちた楽しそうな雰囲気にワクワクが止まらない。
たらこ!! すじこ!!
まぼろしの津軽そば
さっそく虹のマート内の「めんの店アキモト」にて「津軽そば」を食べてみました。
麺のつなぎに大豆をつぶした汁を使い、茹で置きして寝かせるという手がかかる&日持ちしない製法から「幻のそば」と呼ばれる津軽そば。
麺は白くて柔らかめ。これは初めての食感だ。
そばといったら「俺のコシを見てくれ!」「そば粉の香りを嗅いでくれ、かぐわしいだろう?」的な主張強めの食べ物というイメージなんですが(そばは大好きです笑)、津軽そばはそのへんは無口というか。
つるつるとひたすら寡黙に口に入り、お腹を温めてくれます。この一風変わった麺が濃いめの焼干し出汁とベストマッチ。優しいおそばでした。
美味しすぎるイガメンチ!!
虹のマートではお惣菜やさんで買ったものを食べられるコーナーもあります。
焼きたて揚げたてホカホカのお惣菜をパックに詰めていただき、その場で食べるという贅沢!!
市場って楽しいなあ。
お惣菜の酒池肉林や〜
匂いに誘われて 「イガメンチ」という聞き慣れないお惣菜を買ってみました。
大きさは女性のこぶし大くらい。
イカメンチではなくイ”ガ”メンチ!
イガメンチは刻んだイカのゲソに玉ねぎやキャベツなど季節の野菜を加え、小麦粉と卵で作るタネと合わせて揚げた弘前のソウルフードとのこと。
まずは試しに1個買ってみて、夫と半分こ。
中身は割るとこんなかんじで、野菜もざくざく入っています。
さて肝心のお味は。
サクッと食べた瞬間、夫婦で「うんまーい!!」と顔を見合わせて叫んでしまいました。
外側はカリッとして、イカと玉ねぎの香ばしさと旨味が凝縮されたよう。中はふわっとイカと野菜の甘い風味がこれまた口いっぱいに広がり、ゲソのプリッとした食感も楽しめます。こりゃうまいわ。
ソースや醤油をつけなくてもそのままで充分味が濃いです。
このあとも旅行中はいろんなおいしいごはんを食べましたが、夫的にイガメンチが「ベストオブ青森の味」だそうです。わたしもそうかも笑。
シンプルで美味しい奇跡のソウルフードだわ〜。
追加を買いに走る夫。
お店によって味も具もちょっとずつ違うので、さまざまなイガメンチを求めてお惣菜やさんを周り、準備中のお店を急かし笑、買いこんだイガメンチは十和田湖にも持っていって湖を眺めながら食べました。
静かな湖畔とイガメンチ
家でも作ろう作ろうと思いつつまだ作れていないイガメンチ。 近所のスーパーにイカゲソ売ってないのよねえ……。
今度さばだんご(栗原はるみさんレシピ)とセットで作ってみたいなあ。
甘いお赤飯
そして夫が「美味しそうだったから」と出来たてホカホカのお赤飯も購入。
しかし一口食べたとたんに、「甘ッッ!!?」と驚く夫。
青森のお赤飯は甘いんですね!
わたしは札幌に少し住んでいたことがあるので、ごま塩を振って食べる甘い味付けのお赤飯は給食で食べたことがあり、甘いお赤飯ってけっこう好きです。札幌で食べたものは小豆でなく甘納豆が入っていました。
夫は甘いお赤飯が初体験だったらしく「甘いんだ……! 寒い地方だから……?」とすごく驚いていました。
虹のマートで買ったお赤飯はごま塩でなく黒ごまが振ってあったのもあり、札幌より青森のほうがより甘いお赤飯が好まれるのかな? という印象を受けました。
カルチャーショックを受けている夫からお赤飯を奪い、懐かしい甘いお赤飯を堪能。
ふだんお赤飯って全く食べる機会がないので、全国的にもお店とかでは甘口と塩味と選べるものなのだろうなあとずっと思い込んでいました。夫の驚きぶりにわたしもカルチャーショックでした笑。
市場では他にもおいしそうな筋子や地場野菜などの誘惑がありましたが、まだ旅行途中なので泣く泣くあきらめ、弘前をあとにしました。
旅行最終日だったらものすごい勢いで買い物しちゃいそう。
「たまたま行きたいレストランもあるし〜」というかんじで通過点くらいに考えていた弘前。
とても短い滞在時間でしたが、こんな魅力的な街だったとは!
ほんと楽しかったー! 再訪を誓いました。
そしてもっとイガメンチ食べたい。
十和田湖へ〜十和田神社でお参り
こうして朝から豪勢な腹ごしらえを終え、駅前で予約していたレンタカーを借りて、2泊目の宿泊地となる十和田湖へ向かいます。弘前で車を借りて新青森で返却できるのは便利!
今回の旅行では2日目に訪れる場所を白神山地か十和田湖・奥入瀬にするかギリギリまで迷いました。次回はぜひ白神山地方面に行ってみたい。
弘前から十和田湖までは1時間半くらい。
十和田湖クルーズを予約していましたが、予定より少し早く到着できたのでまずは十和田神社へ。
静かな参道には凛とした清浄な空気が漂っていて、心が洗われます。
なぜ切り株を見つけたら必ず乗るのか
十和田神社に到着。
こちらは青龍を祀る龍神信仰や恐山と並ぶ修験道の霊場として有名な神社ですが、坂上田村麻呂が平安時代初期に創建したとの説もあります。
お能の演目では「田村」が一番好きなのもあり、「坂上田村麻呂ゆかりの」か「道場六三郎監修」の謳い文句につねづね弱いわたし。ちょっとテンション上がりました。
十和田湖の青龍伝説については次回の日記で!
ほかにも火の神、山の神など自然の神様を祀る祠があったり、いろいろ見どころの多い神秘的な神社です。
しかしのんたら参道を歩いていたせいでクルーズ船の予約時間が迫ってしまい、急いで拝殿でのお参りだけ済ませました。
拝殿の近くには大きな赤い木が。
こちらは「子授け女木」と呼ばれる安産・子授けのご利益がある御神木でした。何をかたどっている木かというと、女性のあれですね。だから夫がニヤニヤしています。
船の発着場へ急ぎつつ、十和田湖のほとりへ。
謎の像があるわと近づいてみると、高村光太郎の最後の作品である「乙女の像」でした。
そうそう、旅行は8月下旬でしたが十和田湖や奥入瀬は半袖で歩くとさすがに肌寒くて、ウィンドブレーカーを羽織ってちょうどよいくらいでした。
そうこうしているうちに、十和田湖クルーズの予約時間ぴったりとなりました。
遊覧船で優雅に……ではなく、軍用ボートに乗って時速80kmでぶっとばすクルーズです!
イガメンチを食べすぎたので「ぼくらのせいで船沈まないかしら」と心配する夫。
果たして十和田湖の向こうで待っているものとは!?
つづく。