全力疾走の自己ベスト更新した気がする
前回
シンクヴェトリル国立公園へ
地球の裂け目に立つ
ツアーバスが最初に訪れたのは、「ゴールデンサークル」と呼ばれるアイスランドを代表する観光名所群のなかのひとつ、シンクヴェトリル国立公園の「アルマンナンギャオ」。
「ギャオ」はアイスランド語で「裂け目」「峡谷」という意味です。
アイスランドはユーラシアプレートと北米プレートの境界に位置する火山島ですが、こちらの公園ではこの2つの巨大なプレートが引き合って出来た地球の大地の裂け目を通ることができます。
本来プレートは海嶺(かいれい)という海底の奥深くで生まれますが、アイスランドはその海嶺が地上に露出している大変珍しい場所にあたります。
現在も海底からマグマが耐えず噴出してプレートを生成しており、東のユーラシアプレートと西の北米プレートがそれぞれ反対方向に引っぱり合って裂け続けているので、アイスランドは現在も年間平均2センチずつ東西に広がっているのだとか。
ちなみに日本のプレートとどう違うのかザックリいうと、アイスランドは「発散型境界」というプレートが発生する場所で、日本は「収束型境界」というプレート同士が隣り合って沈み込む場所なので、プレートが湧き出す場所と沈む場所という大きな違いがあるんですねえ。
海底は新しく生まれては両側へ拡大していき、地震を発生させながら海溝で地球内部に沈み込んでいきます
裂け目は反対側の出口までゆっくり歩いて10分ほどの長さで、牛歩の観光客がぞろぞろと詰まってます。手すりはありますが舗装はされていないので踏みならされた雪道がけっこう滑りました。
海の底にでも行かないと見ることのできない剥き出しの溶岩壁は、大陸が生成されるときの力強さがまるで時間を止めて間近に迫っているようで、その姿に圧倒されます。
しかもこのプレートが日本の海底にも続いているのかと思うとより感慨深い。プレートのはじっこからはじっこへ、遠いところに来たなあ〜!! というかんじ。
日本の家族に心のなかで「やっほー」と叫んでました笑
そしてギャオは断崖のおかげで声がよく響くので、入植したバイキングたちがここで930年に世界最古の議会を行ったことから「シンクヴェトリル(直訳すると”集会の場”という意味)」の名前で呼ばれるようになったそうで、人類史としても大変意味のある場所です。
そんなこんなでギャオを堪能し、トイレ休憩もしたかったので向こう側まで行かずに半分くらいで引き返して駐車場に戻ると
バスが……いない。
どうしようどうしようと二人で叫んで周りを見渡すも、同じツアーらしきお客さんたちの姿も見えない!!
必死に兄ちゃんがかすかな声で喋っていた言葉の断片を思い返し「もしかして”裂け目の向こうの駐車場に車を回す”って言ってたか!」と、向こう側の駐車場までの約1キロ、地球の裂け目を夫婦で必死に全力疾走する羽目になりました。
果たしてバスは、ヒゲ兄ちゃんは待っていてくれているのか……!?
つづく!
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ここ最近ブログの更新が滞ってしまいごめんなさい。
しばらく夏休みの旅行に出かけておりました。
「ぼかぁ最高の気分だよ、まるで藤原道長だね」とホクホクで帰った夫を待ち受けていたのは、先日夫が貧血を起こした血液検査の再検査用キット。
途中で倒れたせいで血の量が検査には足りなかったみたいで、もう1回やりなおしだそうです。
わたしのほうは大丈夫でした。よかった。
夫は「嫌だァァァァ」と叫ぶばかりで、落ち込んでいます。
↑ 旅先で絶頂期の夫。この笑顔が帰宅後は失われてしまった……。