姑に限らず祖母4人の、母たちの黒留袖姿に対する異様に厳しいチェック……笑!
結婚式のアルバム作りの思い出です。長いです笑。
▼前回までの結婚式のエピソードはこちらより。
お礼状作り
カメラマンさんから写真データをいただく
結婚式が終われば待っているのはアルバム作りやお礼状作り、内祝いの発送です。
式の5日後くらいにカメラマンさんから250枚ほどの画像データの入ったCD-ROMが送られてきました。結婚式の身支度〜終わりまでの写真で、神社の境内や控室での談笑の様子などなどいろいろ。
カメラマンさんにはもともと「アルバムを作りたいのでA3印刷(選挙ポスターサイズ)にも耐えうるサイズで……」とお願いしていたので、大きめサイズで撮影していただいてバッチリでした(実際のアルバムはA3サイズではないです笑)。
お礼状は写真立てになる台紙カードで
ひとまず遠方の親戚には挙式の報告として、2人の写真をプリントしてお礼状(&内祝い)を送りました。祖父母たちにはアルバムを送る予定でしたが、写真をすぐ見たいかなと思い、カードを先に発送。
写真立てになる台紙カードにしたところ、一時入院中だった夫祖父にも「枕元にすぐ飾ったよ」と喜ばれました。よかったよかった。
購入したのはこちらです。
写真を1枚入れて、片面にはメッセージカードを入れてちょうどいいかんじ(付属にカードもついていましたが、別のミニ便箋を入れました)。
祖父母なら写真は好きな額に入れ替えて後生大事にしてくれそうですが、おじおば、いとこには人の写真ってもらっても後々処分に困るかなと思ったので、写真をペラっと1枚送るよりはちゃんとしているけれど、見終わったら気兼ねなく処分できそうなものにしました。
ちなみに台紙カードは親戚のみで、お祝いをしてくれた友人や同僚には内祝いと手紙だけにして、写真見せてと言われたらメールか写真つき年賀状を送りました。
フォトアルバムを自分で作る!
さて、いよいよアルバム作りです!
まずは写真に目を通しがてら、さくさくと整理していきます。
「絶対入れたい」「入れたい」「使わない」写真を分ける
250枚の写真をザッと見ながら「絶対入れたい写真」「入れたい写真」を枚数などは考えず、直感的にフォルダに分けていきます。
そうそう結婚式の写真って、新郎新婦が中心なせいでたまにゲストが半目だったりする写真があるんですよね……。そういう写真はトリミングするか、「使わない写真」に分類しました。
レイアウトを決める
わたしたちは旅行やお庭の写真などのアルバムもよく作っていて、いつも「MYBOOK」というサービスで印刷をお願いしているので、ウェディングフォトアルバムも使い慣れたこちらで作りました。
ということでMYBOOK専用のアルバム作成&注文が出来るエディターソフトを立ち上げます。 最初にページ数や判型を登録しますが、これは編集中にいつでも変更できます。
わたしが好きな判型は180S(18cm×18cm正方形)です!
最初に「絶対入れたい写真」を時系列にばばっと配置して、だいたいのイメージを作っていきます。
次に「入れたい写真」を取捨選択しながら配置してレイアウトを整えていきます。式で読んだ署名入りの誓いの言葉もスキャンして入れてみたり。
そして、その場にいなかった人がアルバムを見たり、ウン十年後に見返してもわかりやすいように、テキストボックスに神社の由緒や、式や衣装についてやその日の気持ち、夫や家族の様子も書いて入れていきます。
ちまちまと文章を入れられるのは、自分で作るアルバムならではの楽しさかも。
アルバムでは、夫が誓いの言葉を家に忘れたり、妻が式で座り方を失敗して空気イスをしていたような都合の悪い真実は省略して、美しい思い出となるようにしました。
「夫方の親戚たちも見るということを忘れない」「その近所の人も見るかもしれない」「夫は自慢の息子・孫」を念頭に置いて構成するのがポイントですね。はっはっはっ
わたしたちのアルバムは20ページにまとめて、最後のページには三つ指をついた二人の写真と皆さまへの謝辞を入れ、きれい〜に終わりました笑。
夫には「いつものアナーキーさがないよ、きれいにまとめすぎじゃない!?」と言われました。アナーキーなウェディングアルバムって……
素材(イラスト・背景)はケチるべからず
結婚式のアルバムは華やかに可愛くしたかったので、台紙風に和紙や屏風っぽい背景をつけたり、花や和風のモチーフをつけたりして遊んだページも作ってみました。
さて、こういうイラストや背景をつけたいとき、インターネットで検索すればたくさんのフリー画像が出てきます。しかし、フリー画像はスマホの壁紙やwebサイト用のものだったりして、印刷に耐えうる解像度では無いものも多いです。
どういうことかザックリというと、たとえばこのイラストはWEBで見るのにちょうどいいサイズに作ったので、
MYBOOK(判型18cm×18cm)に配置すると、きれいに印刷できるサイズはこれくらい。
引き伸ばすと線が歪んでボケボケになっちゃいます(MYBOOKでは拡大率が200%を超えると警告ボタンが出ます)。
印刷したのを見たらギザギザやボケボケ、なんて最悪ですよね……
MYBOOKをはじめ、たいていのアルバム作成サービスには無料で使えるテンプレートやイラストもありますが、おすすめなのが素材集!
印刷での使用を想定しているのでサイズもばっちり。それに素材集を使うほうが、いろんなフリー素材を寄せ集めるよりも、素人でも統一感のあるデザインが作れるのでアラが目立たないんじゃなかろうか……。
素材集はCD-ROMつきで1冊2000円〜3000円くらいですが、神前式に合う和風の素材なら結婚式のペーパーアイテムだったり、年賀状や今後の人生でもしかしたらお子さんの七五三のアルバム作りにも使えるかもしれないので、1冊くらいなら持っておいてもまぁ損はないのではないかと思います。
わたしはこちら↓の和風素材集を購入しました。フラットデザインの和風イラストと、アンティーク着物からスキャンしたようなモチーフや背景素材が中心の素材集です。かわいいのでおすすめです〜。
かわいい日本のデザイン素材集 ジャパニーズニューデザインブック
結婚式のアルバムに合うおすすめ加工オプション(表紙と本文用紙)
今回のアルバムの仕様は
・判型 180S(18cm×18cm 正方形) 20ページ
・表紙 ハードカバー
・本文用紙 ニス加工
にしました。ちなみにこの条件だとMYBOOKでは1冊3,500円+送料400円です。
加工については、いつも作っている旅行写真や日常の写真のアルバムは判型は同じ180Sでも表紙はソフトカバーにして、本文用紙はカジュアルな質感の「ラミつや消し加工」という種類をお願いしています。
結婚式のアルバムはちょっとだけフォーマルにしたかったので、表紙はハードカバー、本文用紙はツヤッとした「ニス加工」にしました。
ハードカバーとソフトカバーの違い
ハードカバーとソフトカバーの表紙の違いはこんなかんじ。ハードカバーは絵本の表紙みたいで、ソフトカバーは映画のパンフレットのようなイメージです。
ハードカバーだと表紙のぶんの厚さが出るので、20ページのアルバムですが立派なかんじになりましたー。
ニス加工とラミつや消し加工の違い
本文用紙のニス加工とラミつや消し加工の違いはこんなかんじ。
夫の羽織がわかりやすいですが、本文ニスだと着物の織りの質感がくっきりとして、コントラストも強く出ます。卒業アルバムっぽいかんじですね。ラミつや消しのほうはホワッと紗がかかったようなかんじ。着物もツルッとして見えます。
やっぱり黒紋付と白無垢と鄙びた神社には、くっきりと色が出るニス加工のほうが合ってました。
ということで神前式フォトにはニス加工おすすめです!
あとMYBOOKだと半透明のプラスチックケースと、最初のページにトレーシングペーパーを入れてくださるので、布や革表紙に紙箱入りのウェディングアルバムよりはちゃっちいかもしれないですが、それなりにちゃんとしてる感はあります。
テスト刷り
さて、これでアルバムのデータが完成。夫にも目を通してもらって、あとは注文ボタンを押して印刷所にお願いするだけです。
しかし!
わたしの場合はみんなに配るぶんを一気に注文はせず、校正用(テスト刷り)としてまず1冊(のちにもう1冊)作りました。ぜいたく!!
テスト刷りでは、写真の断ち切りやテキストの配置、写真の色味、ページをめくって読んでいく際のテンポ(読みやすさ)をチェック。
MYBOOKでは画像やテキストのズレや断ち切りギリギリな配置などがあっても、特に連絡はありません(ページが真っ白になってたり、あまりにも激しく失敗してたら連絡が来るのかな……わからないですが)。
届いた完成品を見て、「ああ〜」ということも今まで多々ありました。
断ち切りギリギリに配置しすぎたテキスト。旅行アルバムなので刷り直しとかはしていませんが、これ、結婚式のアルバムだったら相当悔しかったと思います
他にも隙間なく並べたつもりの画像に隙間が空いてたり、高さがちょっとだけズレてたりとか……。MYBOOKのアルバム作成ソフトではピクセル単位でのサイズ調整の指定ができないので、画面上ではパッと見セーフでも、印刷されたものを見たらアウト、というパターンがあるんですよね……。
テスト刷りは余分にお金はかかるけれど、結婚式のアルバムは一生の記念のものなので、絶対失敗したくない花嫁さんはお試しを作ってみたほうが安心だと思います。
ちなみにMYBOOKだと毎月20日が送料無料なので、そういう日やセールの日を狙うといいかもしれないです笑。
テスト刷りの母チェック
テスト刷りしたアルバムは、両家の母にもチェックしてもらいます。
これ、すっごく大事なポイントです!!笑
なにせアルバムを手にした祖母たちが厳しくチェックするのは、母たちの着物と着方!!
そしてもし父の姿が乱れていたら、それは母の責任!!笑
着付けに乱れがないか母たちがそれぞれチェックして、OKが出たら本刷りと相成ります。
実際にわたしの祖母2人も夫の祖母2人も、みんなアルバムを手にしたらまずわたしたちの写真を目を細めて「あら〜♡」と婆バカ全開で見てくれて、そして見事に母たちの姿を見た瞬間にギラッと目つきが変わり、姑として嫁の、または母として娘の黒留袖の着姿を「ふぅーん……この柄の着物にしたのね」とか言いながら、末広(扇子)の挿し方や小物を確認したりしていました。ヒィーこわい(みんな優しいおばあちゃんなんですけどね笑)。
アルバムだとずっと残っちゃうので、母たちの名誉のためにも事前の母チェックをお願いしましょう(もちろん祖母にプレゼントしないで親たちだけにプレゼントする場合も。一生の記念のものなので!)。
ちなみにどうして画像ではなく製本してから見せたほうがいいのかというと、メールで画像を送っても母たちはちゃんと見ないでOKを出し、あとで印刷したものを見てからいろいろ気づいてブーブー言うからです。まぁ、なんでも印刷したほうが見やすいんですよね。
アルバムに使う写真を全部プリントするくらいなら、やっぱりテスト刷りを1冊作っちゃったほうが一石二鳥です(ちなみにMYBOOKの作成画面は印刷ができないので、どうしても自分でプリントして見たいときはスクリーンショットでがんばるしかないです)。
写真の修正と反省
テスト刷りを見せた結果、母たちから「末広がちょっとずれてる」とか「アホ毛が立ってる」「父のモーニングの襟が立ってる」などの修正依頼が入ったので、それをフォトショップで修正しました。ふー笑。
「わたしたちの写真では気になるところある?」と母たちに聞いたところ、「あなたたちはキレイキレイ! カッコイイカッコイイ!」と適当でした。絶対ちゃんと見てない
結婚式当日の記念撮影の際は、母たちのヘアセットや着付けもしたスタッフさんたちも立ち会ってくださっていましたが、わたしや夫にたぶん集中していて、父や母たちの着付けの乱れには気が付かなかったみたい。
わたしの祖父のお葬式の記念写真のときは、カメラマンさんがやたら全員の服装の乱れを正してきて「もうどうでもいいよお、はやく撮ってくれよお」なんて気分になりましたが、結婚式は新郎新婦が主役だから、親自身もスタッフさんも、新郎新婦以外に気が回らなくなっちゃうんですよねえ。
もちろんスタッフさんもカメラマンさんも、わたしと夫のことは修正いらずで常に完っ璧に仕上げてくださっていました
なんか文句みたいになっちゃっていますが、担当してくださったスタッフさんやカメラマンさんには満足していて、また結婚式を挙げることがあるならばお願いしたいくらいです。結婚式では、新郎新婦を完璧にして、その家族も気にして……なんて、少人数のスタッフじゃ絶対無理だと思います。
ただ、だからこそ式のあいだは自分がちゃんと両親たちやゲストのことを気にかけていたくて、それでワガママを言って小さな結婚式にしたのに。重い白無垢の打掛をブルブル支えることに集中しちゃって余裕がありませんでした。ちょっと自分に後悔です。
まぁフォトショで直せたし結果オーライ。
本刷り
ということで修正と母チェックを終え、ようやく注文。出来上がったアルバムを両家の親、祖父母たちにプレゼント。
これで花嫁の大仕事は終わりです!
ちなみに新婚旅行編のアルバムは旅行先の国の文化や歴史などを盛り込み50ページにも渡り、これも親や祖父母には配りました。
ブログでも結婚式編のエピソードが終わったので、今度は新婚旅行編を書いていきたいなーと思います。
まとめ
このブログのダラダラ書きっぷりからおわかりだと思いますが、わたしは思い出を書き残すことが好きなので、アルバムは自分で作って大正解でした。
祖父母たちからも「読み物としても面白かった」と言ってもらえて、よかったよかった笑。
うちに遊びに来た友人も、「アルバム見たいー」と言って勝手に読んでくれます。いろいろ書き込んでおくと人にアルバムを見せるときにありがちな隣に座って「これはこうで……」と説明しなくていいのが楽ですね。
ウェディングフォトアルバムの相場とかかった費用
ちなみにプレ花嫁さんが気になるであろう費用としては、着付け業者さんのオプションだった撮影(カメラマン1名/撮影データ250枚/支度〜挙式)と、テスト刷りを2冊含めて9冊刷って、素材集だのいろいろ含めて全部で7万円程度でした。
内訳はこんなかんじです。
・撮影、データ代 43,200円
・アルバム代(9冊、割引を利用したときもあり)25,731円
・素材集代 2,678円
総額:71,609円
参考までにアルバムの相場としては、
■結婚式アルバム作成の業者さん(撮影は含まず、写真を渡す方式)
ハードカバー表紙プラン
20ページ 1冊目37,000円 2冊め以降1冊14,000円
(9冊作るとすると149,000円+別途カメラマンとデータ代)
■出張撮影とアルバムのセットプランの業者さん
20ページ 1冊目145,000円 2冊め以降1冊30,000円
(9冊作るとすると385,000円)た、高っ
こんなかんじなので、テスト刷り(しかも2冊)という最大の贅沢をしたのに、なんかあんまり贅沢していない雰囲気に……。
もちろん業者さんはプロなのでプロと素人の差は歴然でしょうが、それが気にならなくてやりたいイメージがあるならば、自分でがんばって好きに作ったほうが得だし楽しいと思います。
「あぁ、これやだな」みたいな写真は1枚もないし、結婚式の余韻が残っているうちにテキストを書いたおかげで臨場感もあるので、リビングの本棚に置いてよく読み返しては式のことを思い出してニヤニヤしています。
ただし前撮りやフォトウェディングならカメラマンの世界観が大事なので、アルバムも業者さんにお願いするという選択肢も大いにあるとは思います。
ということで長くなってしまいましたが、写真好き&文章を書くのが好きな花嫁さんは、思い出の詰まったフォトアルバム作りに挑戦してみてはいかがでしょうか〜。
わたしもまたウェディングフォトアルバム作りたいです笑!
MY BOOKのサイトはこちら。
▼結婚式のエピソードはこちら。