脚は無理矢理つけました
先日、カウンターテーブルをDIYで作ったのでその思い出です。
(前回)
まず完成品はこちら!
窓際の狭いスペースにぴったりのコンパクトなカウンターテーブルが出来ました〜。アイアン脚にナラ材の天板です。
写真だと天板が曲がって見えますが、いまのところ実物は曲がってないです……
DIYといっても脚をつけただけですが、初めてだったので買うまでに悩んだり失敗もあり、思い出深い作業となりました。
ということで、完成までの道のり。
イメージ作り
大事なことは完成イメージの共有。部屋の写真を撮って絵を書いたり、家具屋さんで欲しい雰囲気のテーブルを探したり、東急ハンズやDIYショップをまわって木材やテーブル脚を見ました。
テーブルのデザインや仕掛けもいろいろ夢見たけれど、不器用夫婦に出来るわけがなかったね
最終的に原宿にあるDIYショップ「toolbox」のショールームでイメージに近い木のテーブルの展示があったので、木材も脚もこちらのお店でオーダーすることにしました。たぶん回り回って一番シンプルで簡単な道を選んだと思う……。
天板選び
テーブルの顔は天板!
ということで天板の木材選びはけっこう悩みました。ただ、塗装や加工をしていないまっさらの状態の木材だと、素人には完成イメージが難しいんですよね。
結局、今回のカウンターは「圧迫感のないさりげない家具」にしたかったので、すでに家にある他の家具の色味や種類に合わせるのがベターかな、という結論になりました。
木材の個性
我が家で一番幅を利かせている家具はオーク材のスタッキングシェルフ。 ということで第一候補はオーク材に。お店でオーク材を出してもらったところ、あれ? ナラ材って書いてある……?
ここで初めて知りましたがなんと!!
「オーク材」と「ナラ材」って全く別種の木だと思いきや、基本は同じ「どんぐりのなる木」だったんですね!!!
国産のものをナラ材、北米などから輸入されているものをオーク材(ホワイトオーク)と区別する呼び方もあるみたいです。
DIY初心者が扱いやすいのはこのナラ材と、ナラ材にちょっと似ているタモ材だそう。どちらも頑丈で価格もリーズナブル。webで見本を見たときは「タモ材」に心動いていましたが、実物を見て、節目と虎斑の入るナラ材で作ってみることにしました。
ちなみに”世界三大銘木”と呼ばれる高級木材はウォールナット材、チーク材、マホガニー材。古くから船や教会建築などに使われたり、美しさに耐久性の高さを兼ね備えているのが特徴。
初めてのDIYで大失敗の可能性もあったので、ナラ材はリーズナブルでよかったです。
無垢材と集成材
そして木材には、木を削ってそのままの姿の無垢材と複数の木材を継いで作られる集成材があります。
ナラ材の無垢材と集成材を見比べるとこんなかんじ(同じオイルステインを塗ってあります)。
まずは無垢材。これは今回作ったカウンターです。
無垢材は木の表情やぬくもり感がそのままのナチュラルな風合い。吸湿・加湿作用もあり、木材ならではの面白さを楽しめます。しかし反りやたわみ、割れが出やすいらしいです。
集成材はこんなかんじ。これは年1回ステインを塗ってメンテしている、3年目くらいの家具です。
複数の木材を接着して作る集成材は、パッチワークのようで可愛い。強度も無垢材より強いそう。
無垢材も集成材もどっちも好きですが、カウンターはよりナチュラルでスッとしたイメージの無垢材にしました。
いよいよオーダー!
天板は「厚さ、奥行、幅」を全て好きなサイズにオーダーできました。
※奥行が130mm以上だったので、一枚板ではなく2枚の無垢材を合わせた「幅はぎ材」となりました。
厚さのイメージや、角丸加工や面取りなどの加工についても、toolboxのショールームで確認できてよかったです。行く前は「面取りは必要かな」と考えていましたが、実際に木材を見て触ってみて、うちのカウンターには角丸も面取りもいらないなあという結論に。
ということでショールームから家へ戻り、入念にサイズを測り直してwebからオーダー!
注文から配送まではぴったり2週間。しかし、toolboxから配送について「業務用の路線便になった場合は各住戸の玄関での受け渡しができない、原則軒先渡し」と見慣れぬ注意書きの連絡があり、つまり天板を軒先から家にオラーッと投げ込まれるのだろうか、とドキドキ構えていました。
恐怖天板
普通に西濃運輸さんがうちの玄関までエレベーターで運んで届けてくださいました。よかった。
色塗り(オイルステイン塗装)
天板は現物を指差して注文するわけではないので、どんなものが来るのかは届くまでわかりません。木目がどうしても気に入らないものだったらどうしよう〜、などなどちょっと心配していました。到着してさっそく確認のため開封。味のある素敵なものが届きました。イェイ。
いよいよDIY開始!
まずは天板にオイルステインを塗っていきます。乾いた布(ウェス、またはいらない綿のTシャツの切れ端)でシャシャシャ、と擦り込んでいくだけ。
おおざっぱでいける
色づいて浮き上がってくる木目がきれい。今回使用したのはBRIWAX(ブライワックス)のジャコビアンという色。
匂いもそこまででもなく、少量でよく伸びてとってもいいかんじな風合いに仕上がりました。しかし「水や熱に弱い」という注意書きのとおり、水滴のついたコップや熱いスープの入ったお皿を直接置くと輪染みが出来てしまいます(水拭きすると取れますが、ワックスも取れる)。ごはんやお茶の際はコースターやプレイスマットを使ったほうがよさそうです。
テーブル脚付け
オイルステインが乾いたら(30分ほど立てて乾かしました)、いよいよアイアンのテーブル脚付け。
長いものを持つとすぐはしゃいで襲いかかってくる夫(今日もパジャマ)
ネジも同梱なので、こちらで用意したものはドライバーのみ。
さっそく作業……と思いきや。
脚のサイズを間違えた
間違えたというか、天板の奥行をだいぶ小さめにしたので、天板の奥行の長さ(28cm)よりテーブル脚の取付部分の台座(15cm×2)のほうが長くなってしまって、脚がぴったり角に寄せて取り付けられない……!!
台座に対して天板が2cm足りない
ここのサイズを完全にチェックし忘れていました。ヒィー!
これはもう脚をずらしたまま取り付けすることにして、「わたしたちが作りたかったのは、こういうエッジとエスプリのきいたデザイン」と思うことにしました。
おかげで正面から見ると遠近感が不思議に……
脚の形状によっては、もしかしたらずらしてもサイズが合わなくて全然付けられなかったかもしれないです。いやぁ危なかったー!!
電動ドライバーは便利
アイアン脚のミスにヒィヒィ言いながらネジ留め開始。
ブイーン
うちの電動ドライバーはBOSCHのバッテリードライバーIXO5です。コンパクトタイプなので、パワーはたぶん家具作り用途としてはギリギリ。
タイムセールで1000円引きの3900円でしたイェイ
このドライバーのいいところは掃除機や電動ミルより低音で音が小さめなところ。
とはいえ、振動と防音対策にじゅうたんの上に防音ゴムマットといらないバスタオルと毛布とヨガマットとダンボールをこれでもかと重ねて敷いて作業しましたが、ネジを締め上げる際にガガガと振動や音があったので、マンションだとやっぱり家具作りレベルのDIYを趣味にはできないですねえ。もっと本格的に始めたくなったら、区のふれあい館の創作室を借りたりできるかな。
いざ作業
ドリルは持っていないので下穴もなしに直接ガーッとネジを留めましたが、意外とスイッといけました。あってよかった電動ドライバー。ちなみにtoolboxでは下穴開けのオプションサービスは無いみたいです(天板付けに下穴は不要らしい?)。
1部分だけ木が硬くてネジがうまく入らないところがあったので、いったん作業を止めて電動ドライバーを一度フル充電してから再び作業するとスムーズでした。電動ドライバーのパワーと充電は大事!
あとテーブル脚のデザイン的に、この部分↓をネジ留めするのが難しかったです。
これはドライバーの「スミヨセ専用アダプタ」を買わないと出来ないのかも
完成!
全てのネジを留めて、ようやく完成!!
作業時間は、電動ドライバーの充電し直し時間をのぞくと塗装から全部で1時間程度だったんじゃないかという簡単さ!
やった〜。
理想のカウンターが出来ました!
うれしそうな夫
外を眺めながら朝食やお茶をしたり、ブログを書くときはパソコンを乗っけてこちらのカウンターで作業しています。
そして寝起きの悪い夫が毎朝ボケーッと背中を丸めて植木を眺めながら座っているのを眺めるのが、わたしの新たな朝の楽しみとなりました。
放心しながら朝ごはんを待っている夫
課題とメンテナンス
今のところは壁に寄せて使っているせいかグラつくこともなく、申し分ありません。
しかし、ネジ留めが甘かったのであろう箇所が浮いて危うげなかんじに……。これは留め直したほうがいいかもしれないですね。
そして変形しやすい無垢材に必須な「反り止め」の処置をしなかったので、天板の反りやたわみが今後どう出てくるか心配。こまめにオイルを塗ったり、部屋を乾燥させないようにしてケアをしていきたいです。
カウンターを使い始めて1週間くらいした頃に、コーティングのつもりでウォールナッツオイル(平たく言うと家にあった食用のくるみ油)を擦り込みました。ちょっとしっとりしました。カウンター、長持ちしてくれるといいな〜。
かかった費用
天板(ナラ材、厚さ(T):25mm、奥行(D):280mm、幅(W):1300mm)8200円。
テーブル脚(4本)はサイズオーダーのオプション込で16000円。
送料は約4000円だったので、税込で28000円ちょっとでした。
※全てToolboxで購入。ブライワックスと布、電動ドライバーは家にあったもの。
いつか座ってたら突然崩壊したりするかもしれないけど……
▼またDIYで今度はデスクを作りました