夫はバレエとかに興味ないかな? と思ったら、マシュー・ボーンは観たかったみたい。
母と『マシュー・ボーンの眠れる森の美女』を観に行ってきました。
日本公演を観たのは『白鳥の湖(03)』『くるみ割り人形(04)』ときて、こちらの作品で鬼才マシュー・ボーンによるチャイコフスキー3大バレエが完成!
めでたい。
展開はスピーディーで、この曲をこんなかんじで使うんだ! みたいな新しい演出、そしてダンサーの方々のかっこよくて饒舌なダンスが、物語の世界にグイグイ引き込んでくれます。
マシュー・ボーンの作品って、「あああ、危ない……(アブノーマルなほうの意味で……)」と観ていてハラハラするくらいの妖しさがありますが、それは今回の作品も同じく、しょっぱなから不気味な赤ちゃん人形が這いずり回り(この赤ちゃんが、映画『トレインスポッティング』の幻覚の場面の赤ちゃんを彷彿とさせ……)、なんだか阿片のにおいのするサロンに迷い込んでしまったかのような気分。
美しい悪夢のような幻覚のような濃密な2時間に、すっかり陶酔しきってしまいました……。
元気なオーロラ姫も可愛かったけれど、わたしが一番印象に残った場面。
敵役のカラドック(闇の妖精の息子)をメッタ刺しして、嬉しそうに雄叫びをあげる伯爵(妖精の王)がとてもこわかった。