こっこが無事に生まれて始まった、新生児との生活。
産院での入院生活は24時間母子同室の4人部屋で過ごし、退院後は夫と一緒に3人で自宅に帰りました。
入院生活と退院後の里帰りなし出産の日々について、これから振り返ってみます。
こっこの誕生日までに、お食い初めの思い出まではちょこちょこ書き終えたいなあ。
里帰りをしないチャレンジに向けて
さて「里帰りをしない」と言ってもわたしの実家は徒歩圏内。里帰りどころかむしろ同じ里なのですが、産後の肥立ちに問題なければ退院後は自宅に帰ることにしました。
その理由は、なんといってもやっぱり夫。
夫本人は「つまちゃん実家に帰ればぁ。そしたらぼく毎日通って赤ちゃん見て、つま母さんのごはん食べて帰るから」(うちの夫はわたしの実家のごはんを気に入っている)と言ってましたが、おめでた中の健診もほとんど皆勤賞で、切迫早産のときもお腹を温めてくれて、その前からもずっと苦楽を共に過ごしてきた夫。
それがようやくこっこが生まれたとたんに離れてしまうのは寂しい。
それに日々変化著しいらしい新生児の赤ちゃんをおっかなびっくり育てる、という素敵で面白そうなイベントを、せっかくなので夫婦2人で共有したいなと思いました。
24時間母子同室の入院生活
里帰りなし出産と決めたことで、入院生活は赤ちゃんとつきっきりで過ごす「24時間母子同室」を選びました。
夫と話し合って、「里帰りしないなら、監督(看護師さん)がいる環境で、赤ちゃんの夜中の様子や起こりがちなトラブルなどをいろいろ退院前にシミュレーション出来たほうがいいかもね」とのことで。
ただ最大の懸念が、わたしの寝相。
わたしはものすごく寝相が悪い&一度寝たらなかなか起きないという性質があって、産後の入院生活においては「赤ちゃんに何かあったとき、起きられなかったらどうしよう」というのが本当に恐怖でした。
90°回転とか日常茶飯事
それを入院する部屋の希望を出す際に助産師さんに相談したところ、「大丈夫!お母さんは赤ちゃんが泣くと起きられるものだし、看護師がちゃんと夜中も何度も見回りますから」と言われました。
しかしわたしの「起きない」レベルというのは、寝台列車の北斗星で誰かがタバコを吸って火災報知器が鳴ったときも起きなかったし、学生寮の自分の部屋の前のコンクリート床に大工さんがドリルで穴をぶち開けていて、壁に飾ったフォトフレームが全部振動で落ちていても気づかず寝ていたくらいの起きなさ……。
それでも大丈夫なんですか? 起きないですよ??? と助産師さんに詰め寄りたくなりましたが、「見回ってくれる」という言葉を信じることにしました。
そして、24時間母子同室が出来る部屋には個室と4人部屋がありましたが、夜中も誰かしら起きていそう&個室だと寝るとき電気を消すのが怖いという理由で4人部屋にしました。
24時間母子同室のメリット・デメリット
ということで迎えた産後。
初めて24時間母子同室をした日はこっこのことが気になって、何度も何度もコットを覗いてこっこの呼吸を確認して。
自分が寝ている間に何かあったらどうしよう、と緊張して朝方まで全然寝られませんでした。
助産師さんが「2時間おきに見回りする」という話でしたが、この日はまたもお産が混み合っていたようで、朝方にわたしが寝落ちする直前まで誰も様子を見に来てくれなかったです笑……!
待ってたのに笑
メリットは夜に活動できることだろうか
「誰も来ないやーん」と24時間母子同室の第一夜は孤独でしたが、24時間母子同室のメリットはやっぱりかわいい赤ちゃんの様子をずっと見ていられることと、夜中の乳搾り活動に尽きます。
赤ちゃんとは退院後もずっと一緒ですが、タイムトラベルが可能ならばカメラを持ってまた新生児時代の娘に会いに行きたいくらいかわいかったし、もっと写真を撮りたかった!
夜中は娘を眺めながら、ひたすら乳搾りをしていました。「搾乳」って牛とかヤギに使う言葉だと思っていたので、人間にも使うんだなあ……と初めて知りました。
夜中〜朝方に何回も授乳したり搾乳しておっぱいを出すと、ホルモンの作用でますますおっぱい量が増え、しかも赤ちゃんの顔を見ながら搾乳するとさらにホルモン量アップするそうで。そしてそのおっぱい出しホルモンのおかげで、ちょっとの休息でも体が休まるようになるとか。
産後は縫合したお尻が痛くて座っても横になってもつらかったし、娘のことが気になってどうせ眠りは浅いので、肩は凝るけど搾乳=積極的休養みたいなものだと考えることにしてチビチビ搾乳してました。
(産後に「疲れた、限界」と体調不良になったのは娘が生後3ヶ月のときで、それまではわりと元気に乗り切れました)
▼この頃が産後より一番体がつらかった
デメリットは夜休めない
24時間母子同室だと体が休まらない、というのは夫も心配していた懸念材料ではありましたが、わたしが入院した病院は「つらければ預けてOK」というかんじだったので、産後の一番つらかったときは預かってもらえましたし、
退院する前日の夜も、こっこを新生児室に預けて「これがゆっくり寝られる最後かもしれない」と朝3時の授乳を看護師さんにお願いして寝ました。
これはこっこには申し訳なかったけれど、入院中からこっこが10ヶ月になった現在まで、朝まで6時間通して寝られたのはその日が最後となりました。預かってもらって体力回復できてよかったです笑。
だから、24時間母子同室のデメリットというほどには寝られないことはデメリットではなかったというか(日本語が変ですね)。
結果、わたしにとっては母子同室のメリットのほうが勝っていたように感じます。
あと入院前に気にしていた「わたしの寝相と、起きられないこと」ですが、まず赤ちゃんは安全装置つきのコットに入っていたので添い寝ではありませんでしたし、寝落ちしてしまっても、助産師さんの言うとおりでこっこが「ふぇ……」と泣き始めたら不思議と目がばっと覚めました。
4人部屋で24時間母子同室はどうなのか
わたしたちが入院した産院の4人部屋(大部屋)は、赤ちゃんがいる人、陣痛誘発中の人……とたぶん状況がバラバラだったし、食事も自分のベッドで取る方式で、基本的に他の母子と顔を合わせることはなかったです。
思ったより気楽ではありましたが、大部屋だとやっぱりこっこが泣いたときに慌てて廊下に出ないといけないのが大変でした。
こっこは生後4日めから、本人がまだ抱っこされていたいときにコットに置くと「ッアー!?」と新生児なのにヤクザ映画の「あんだぁオラー!」の「あ」の音というかドスの利いた声で叫ぶようになり、その声が本当に大きかったので他の赤ちゃんが泣かないかヒヤヒヤしました。
こっこを抱っこして廊下を1時間半ウロウロし続けた夜もあり、さすがに縫合の傷がズキズキ痛んで腫れたので痛み止めを飲みました。
しかし自分に関して言えば、他のお母さんの赤ちゃんが泣いたり目覚ましが鳴っていても、母の本能なのか疲れているのか、物音で起きてしまう、ということはほぼありませんでした。
こっこのほうも、どんなに他の赤ちゃんの泣き声がしたり、陣痛中の人を看る看護師さんの出入りでバタバタしていても、寝ているときはグースカ寝ていたので助かりました。
あとなによりラッキーだったのは、たぶん同じ部屋の他の赤ちゃんも「他の赤ちゃんが泣いてもつられて泣かないタイプ」だったことです。
入院中は、こっこの授乳は3時間ごとで、夜間や朝方も目覚ましタイマーをかけて起きて授乳しないといけません。その合間におむつ換えも1日10回以上あります。
(わたしたちの産院ではみんな普通に夜中でもスマホの目覚ましをかけて鳴らしていました。看護師さんが起こしてくれる産院もあるとか)
でも他の母子の授乳時間とタイミングが合えばいいのですが、やはり時間はバラバラだし、授乳やおむつ換えの際は手を洗ったり電気をつけたりしてバタバタするので、特に陣痛中の方や出産直後の方が「うーん……」と唸って起きる気配がするたび「申し訳ないなあ」というかんじでした。
ただ申し訳なくても「こればかりはしかたないよなあ」なので、
・他人の物音が気になる人
・他人の目覚ましで起きてしまう(そしてその後も寝付けない)人
・他人に迷惑をかけるのが気になってストレスになる人
は、個室にしたほうがいいのだと思います。
わたしも入院中はたくさん失敗をしてしまい、こっこが泣いて慌てて抱き上げるときにコットの安全装置を切り忘れてブザーを鳴らしちゃったり、あと1度、目覚ましをかけていたのにまったく起きられなかったことがあったので(看護師さんが起こしに来ましたが、どなたかがナースコールしてくれたのだと思います……)、同室の方には大変ご迷惑をおかけしてしまいました。本当に申し訳なかったです……。
総じて24時間母子同室で、しかも4人部屋というのは良かったか悪かったかというと、ひとまずわたしにとっては「退院して家に帰るのが心配〜」と産前に言っていたのが、「こっこの泣き声もでかいし周りに気を使うし看護師さんもそんなに見回ってくれないなら、とっとと家に帰りたい」と肝が据わった気持ちに変わったので、そのへんはある意味よかったような。
今はまったく考えられないですが次回があるならば、たぶん次回も24時間母子同室で、大部屋でいいんじゃないかな〜と思います。
しかしそういえば、わたしは10代の頃からかれこれ合わせて9年ほど寄宿舎や寮で集団生活をしていたので、実は他人がいるのはほとんど気にならないんですよね……。
いろいろオナラだなんだと気になる相手は夫くらいです(夫は家族だけどやっぱり「好きな人」なのでかっこつけたい)。
だからここまで長々と書いておいてなんですが、少なくとも大部屋に関してはわたしの感想は全然役に立たないかもしれないな、と思いました──。
そして、現在10ヶ月になったこっこは相変わらず声量がすごいです。
入院中に悩まされたこっこの「置くと怒って泣き続ける」ですが、 こっこは「寝るときにおっぱいをくわえて寝落ちしたい派」ということで怒っていたのだと、だんだんわかってきました。
いまだにそうです……。
▼こっこ3ヶ月の1日のタイムスケジュール
▼娘の成長記録!
▼なつかしのおめでた生活