最高の場所でした!
前回
氷の洞窟へ!
ツアー2日めは氷の洞窟ツアー!!
新婚旅行の行き先を考えたときに、アイスランドにした大きな決め手のひとつが氷の洞窟を見ることでした。このブログを読んでくださっている方はご存知のとおり、「樹海の洞穴」「鍾乳洞」「下水道」など、アンダーグラウンドをやたら好む荒川夫婦(というか暗がりに行きたがるのはわたしか)。前世はキノコだったのかもしれません。
氷の洞窟はヴァトナヨークトル国立公園というアイスランドで最大の、そしてヨーロッパでも最大の体積を誇る氷河のなかにあります。洞窟の場所は少しずつ流動したり崩落して消滅したりするので、専門のガイドさんに案内してもらいます。
ということでおなじみヒゲ兄ちゃんは待機で、別のガイド兼ドライバーさんたちが担当してくれました。
スーパージープに乗り換えて、広大な氷河を進みます!
この日の服装はツアー会社に借りたトレッキングシューズと防水ウェア上下、そのなかにセーターとダウン(&ヒートテック)、わたしはもこもこボアつきズボンを着込んであったかくしました。ヘルメットの下はニット帽。氷河は風が強くて寒かったです
洞窟ツアーのガイドの兄ちゃん2人組(アイスランド人)は一声目が「ようこそ氷河へ! これから最高の大冒険へ君たちを連れて行くぜ! オゥ元気ないな、声あげろイェーイ! フォー!!」ですごくテンションが高くて、ヒゲ兄ちゃんの低いテンションに慣れていたのでそれはそれで戸惑いました。アイスランド人が掴めない。
洞窟まではわざと雪の塊に乗り上げてくれたりしてジープが飛んだり跳ねたり、スリルのあるドライブを楽しみました。
片道30分ほどのドライブでした
洞窟のあるスポットに到着!
でかい尻をつきだした男がいます
ヴァトナヨークトルはなにせ8,100 km²の氷河。この写真のとおり見渡す限りどこまでもどこまでも真っ白な地平線。そのダイナミックな何もないっぷりに心が洗われます……。
ヘルメットと滑り止めの簡易アイゼンをつけて、氷河に空いた隙間を入っていきます。
どきどき
真っ白な氷河の内側は……”スーパーブルー”と呼ばれる青色の氷の世界が広がっていました!! うおー!
瞳孔が開きっぱなしの夫
ツアー会社のホームページの写真をみて、ある程度は写真の色加工でしょ〜、なんて思っていましたが本当に本当に真っ青。
数百年もの長い年月をかけて凍った氷は重なる雪の重みで空気が抜けて、不純物のないとても透明度の高い氷になります。ここに太陽の光が通ると赤い光は吸収され、吸収されにくい波長の短い青い光のみを反射します。そのため氷河は独特の青い氷になるそうですが、真っ青な氷河の底に入れるのは氷の洞窟ならでは!
洞窟内は薄暗くて写真を撮るのが難しかったですが、実際は写真よりもっと氷がツヤツヤしていて太陽光がキラキラ降り注ぎ、青いベールのような光に溢れた幻想的な光景でした。のっけている写真ももちろん加工なしです。
洞窟内は広くて氷の宮殿みたい!
四つん這いでしか進めない狭いところも。氷に頭をぶつけて「ゴリィッ」と音が。あってよかったヘルメット。なんだかんだ崩落したら何千年も閉じ込められそうなやばい場所です。
ツアー会社に借りたウェアがおそろいだったので、そこはかとなく新婚旅行感が出ました 。ペアルック……
氷の洞窟、奇跡のような場所でした。行けてよかったー!
夫もずっと「うわー! うわー!」と感動していて、こんな美しい光景の記憶をこれから夫と共有することができるなんて、と胸がいっぱいで涙ぐみながら洞窟を出た途端、
氷河の風に吹き飛ばされました。
まだまだあるよアイスランド
2日めは氷の洞窟の前後にいくつか観光名所を廻ったので、そちらも駆け足ですがご紹介。
ブラックサンドビーチ
氷の洞窟に行く前に、ホテルの近くの「ブラックサンドビーチ」という溶岩の砂浜に立ち寄りました。その名のとおり黒い砂浜です。
バスを降りる前にヒゲ兄ちゃんから「この砂浜は波が高くて、毎年観光客が何人も波にさらわれて亡くなっているから海にあまり近づいたり、背を向けたりしないで。もし波にさらわれてしまっても、俺は絶対に絶対に君たちを助けることは出来ないんだ……本当に残念だけど……」とすでに何人か見送ってそうな暗い口調で言われたのであまり生きた心地はしませんでしたが、きれいな場所でした。
柱状節理の崖。マグマが冷えて固まって出来る岩です。バキバキ
ヨークルスアゥルロゥン氷河湖
ブラックサンドビーチに続いて訪れたのはアイスランドで最大の氷河の潟湖(ラグーン)、ヨークルスアゥルロゥン。口が回らない。氷河はここで大西洋に面していて、海に向かって崩れ落ちていきます。夏は氷河が溶けて、氷の塊がたくさん漂っているのがこれまた絶景だとか。アザラシが泳いでいました。
ダイヤモンドビーチ
氷の洞窟ツアーのあとは、氷河が湖を経て最後に流れ着く場所「ダイヤモンドビーチ」へ行きました。
後ろは大西洋
崩れた氷河はこの浜で波に洗われ消えていきます。氷河の氷は不純物がないので、青みがかった氷からだんだん透明度の高い宝石のような氷へと磨かれていきます。
日が暮れ始めていたタイミングだったので、流氷にピンクとブルーの空が相まってなんとも言えない色あい。初めて見る光景ですがどこかノスタルジックで、今回訪れた冬のアイスランドで一番好きなところだったかも。
長い長い年月を旅した氷河の終着点にふさわしい静かな場所でした。
ここにいたら良い曲が作れる気がする。作曲したことないけど
アザラシのように見える氷があったので、夫とぱちり。
見つめ合っているみたいでお気に入りの写真。いまもPCのデスクトップにしてます笑
ということで氷の洞窟だけでもお腹いっぱいなのに、2日めもまた畳み掛けてくるアイスランドの大自然。帰りのバスではさすがの夫も疲れて熟睡していました。
この日は移動時間はほとんど無くて、ずっと外にいたかんじです。
2泊めの宿泊地は、翌日の氷河トレッキングに備えてスカフタフェットル国立公園のビジターセンター近くのホテル。例によってわたしは気絶するように就寝、記憶がありません……。
新婚旅行って大冒険だ……。
つづく!