愛あらばこそ
去年も書いた夫の靴磨きの話。
革靴が好き、というよりは「保湿」という行為が大好きで、ストレス解消にもなるので相変わらずハマってます。
もう革くらいしか保湿するところがないから
革のお手入れってわりと男性がハマる趣味だと思うのですが、夫は靴磨きに興味がないので、わたしの好きにやらせてもらえてラッキーです。あと、夫がぴかぴかの靴を履いてビシッとスーツを着ている姿を見るのが一番のわたしの癒やしなので、夫とはwin-winの関係です。
お手入れの仕方は自己流ですが、毎日の3分ケアと月1回のがっつりケアに分けています。
楽しい靴磨きの世界と素敵な相棒たちをご紹介。(長いです)
3分ケア
3分ケアは、その日履いた靴のケア。夫の1日に思いを馳せつつ軽めにお手入れします。
夫を無事に運んでくれてありがとうよ〜、と靴にお礼も忘れずに〜。
たぶん本当に夫がよこしまな行動を取ったら気づくとおもう
3分ケアの内容はこんなかんじ。
①ホコリ取り用馬毛ブラシでホコリと汚れ落とし
↓
②磨き用馬毛ブラシでブラッシング後、古タイツでさっと磨く
↓
③靴の内側を乾拭き(たまに固〜く絞った布で水拭き)して消臭スプレーをかける
あとはシューツリーを入れるか、新聞紙を入れて休ませます。シャッシャッと軽くブラシをかけるだけで革のキメも整ってきて、ツヤっとします。
ホコリ用ブラシと磨き用ブラシを兼用にすると、ブラシにゴミが絡まっていた場合などにキズの原因になってしまいます。磨き用に一般的なのは豚毛ブラシですが、わたしは馬毛ブラシが好きです! ホコリ取り用ブラシは化繊で充分だった気がする
もちろんこのときわたしの靴も一緒にお手入れしていますが、やっぱり磨きがいがあるのは男性用のビジネスシューズ!
月1回がっつりケア
同じ靴を3〜4回履いたかな、というところで1ヶ月に1回の、がっつりケア!
ここでは靴クリームを塗り直したりします。
靴みがき用の古エプロンをつけて、始めます〜。
ホコリ落とし
まずは靴にシューツリーを入れて、ホコリ取り用ブラシで砂やホコリを落とします。靴に手を突っ込んでいたら手の甲を擦りむいたので、シューツリーを入れたうえで膝に靴を乗せて作業するスタイルに落ち着きました。
作業は無理のない姿勢でやることが大切。ヤンキー座りで作業したら、ギックリ腰になりかけました
汚れ落とし
続いて汚れを落とします。
古いワックスやクリームを落とすためにローションかリムーバーを使います。使う布は、着古した綿100%のTシャツのハギレです。
ビシッと巻くことでクリームやローションを適量使えたり、微妙な力加減で靴を手入れできるような
サフィールのユニバーサルレザーローション
軽い汚れを落としたいときは、サフィールの「ユニバーサルレザーローション」。
ビーズワックスがベースなので、ラベルにミツバチの絵がついててかわいい
こちらのレザーローション、ユニバーサルなだけあって使い勝手抜群!
バッグやお財布などの革小物のお手入れや、椅子のレザーにも使っています。(使えない革の種類もあります)
布につけて磨くだけで、汚れも落ちて革がしっとり落ち着いた輝きに。
ビジネスシューズのお手入れに関しても、油性ワックスを使わない場合はこちらのレザーローションをケアのメインアイテムにしても事足りると思います。
モゥブレイのステインリムーバー
古いクリームやワックスが層になって靴にだいぶ溜まってきているな、というときは、モゥブレイの「ステインリムーバー」でしっかり落としてリセット。
しっかり汚れは落ちつつも軟水ベースのリムーバーなので革に優しく、インソールの手入れにも使えます
こちらできちんと汚れを落とすと、まるで角質ケア後のお肌のように、その後に塗るクリームの浸透も全っっ然違う気がします。
1年くらいはサフィールのレザーローションだけ使っていたのですが、やはりこのリムーバーも買ってよかった!
靴クリームを伸ばす
モゥブレイとブートブラックのシュークリーム
次に、乳化性の靴クリームを靴全体に薄く塗り伸ばします。
補色を兼ねて、靴と同じ色の黒いクリームを使います。
一番最初に使っていたのはライカの靴クリームでした。夫はモゥブレイの静謐な輝きのほうが好きみたい。ブートブラックシルバーラインは、すぐにギラッ! そして漆黒!! になるので急いでいるときに便利だし、靴磨きの楽しさを知るにはもってこいかもしれない
クリームを塗るときはペネトレイトブラシか、指に布を巻いてクリームをごく少量(つけすぎ注意!!)とって伸ばします。
1909シュプリームデラックス
靴クリームは基本的に黒ですが、黒以外の靴と革小物用に無色のクリームも一つ持っています。
バッグやお財布などの革小物をしっかりケアしたいときはレザーローションで汚れを落としたあとにコロニルの「1909シュプリームクリームデラックス」で磨くといいかんじ。こちらのクリーム、ふるっふるですごく柔らかくて、革に栄養がぐんぐん浸透します。
今までバッグや革小物は布で拭くだけでしたが、レザーローションやクリームを使うと、革の奥から色がしっとりあざやかになり、輝きが見違える!!
他のクリームより高めのお値段ですが、仕上がりがベタつかなくてよいです
▼追記:ついに靴用にシュプリームクリームデラックスのブラックも買いました。
これもイイ! 仕上がりの写真を載せています。
ブラッシング
全体にクリームを伸ばしたあとは、磨き用馬毛ブラシでシャッシャッとブラッシング。クリームを革にすりこみつつ、余分なクリームを取ります。この作業大好き。
ブラシはコロニルです
磨きの作業は豚毛ブラシで行うようにと読んだ本やムックにはあったのですが、わたしは馬毛ブラシのほうがうまく使える気がするので馬毛にしています。
天然毛だと使っていくうちにブラシにちょっとずつクリームが染み込むので、毎日の3分ケアで磨くときにいいかんじにツヤっとなるブラシが育っていくのが楽しい。
クリームを塗ったあとはしばらく放置して馴染ませます。20分くらい。途中で眠くなって1晩置く、というときもありますし、すぐ次の作業を始めちゃうときもある……(でもやっぱり少し置いたほうがきれいに仕上がる)。
スペシャルケア
あとたまにやるスペシャルケア。コバインキでコバを塗ります。
ブートブラックコバインキ
クレヨンタイプもありますが、わたしは筆圧高くて折りそうなのでインクタイプ……
コバやソールが黒黒していると、靴がすっごく新品っぽくなります。インクを塗ったら乾拭きして、仕上げに油性ワックスを薄く塗ってまた軽く乾拭き(防水のため)。
軽く磨く
クリームが靴に浸透したら、柔らかい古タイツで全体を軽く磨きます。このタイツについては後述。
油性ワックスを塗る
モゥブレイのハイシャインポリッシュ
ここまででも充分靴はぴかぴかですが、さらにモゥブレイのハイシャインポリッシュ(油性ワックス)を、防水とキズ防止を兼ねてつま先と踵、コバ部分に塗り込みます。
使い始めは蓋をしないでわざと乾燥させます
指の熱でワックスを溶かしつつ、指で靴にワックスを塗りこんだあと、涙一滴ぶんくらいの水滴をちょっとつけて、指にビシッと布を巻いて、しばらくクルクル磨きます。
これはYoutubeにあった「The World's Best Shoe Shine」という動画で靴磨き職人のおじさんが直接ワックスを手で塗り込んでいたのをミーハー心で真似してます。あと、手の熱で溶かしたほうがやっぱり扱いやすい気がします。
仕上げ
最後の仕上げ磨きに、また古タイツ。
ここでは「3COINSで買って履き古したカラータイツ」を使います。他のどんな布やストッキングより、なぜかここの柔らかい40デニールのカラータイツが一番きれいに磨けるんですよね……。
タイツも何回か使って汚れてくるとうまく磨けなくなるので、洗うなり替えるなり適宜行います。
あとはインソールの手入れをして終わり!
今後の野望
靴のケアはやりすぎても革の寿命を縮めるので、いろんな種類の靴クリームを試してみたいものの、なかなかがっつりケアが出来ません。
ああ、もっと革製品磨いてみたい。
ランドセルの子どもを見ると、「そのランドセル磨かせてくれー!」という衝動を覚えるようになりました。
荒川区で「妖怪ランドセル磨きババア」という都市伝説が生まれたら、それはわたしです。
▼ワイシャツのアイロンにもハマりました。
▼夫のスーツやネクタイのことを考えるのも大好きです。来世はサラリーマンになりたい……。